導入事例

「組織の実行力」強化事例(オプリーランド)

世界有数の大きさの設備規模を持ちながら、有効に活かせていなかったホテル。
顧客満足度を改善し、業績を伸ばしたケース。

概要

会社名:
ゲイロード・オプリーランド
リゾート&コンベンションセンター
所在地:
アメリカ・テネシー州
従業員:
4,000名
管理職:
200名
年間売上:
約300億円
業種:
ホテルサービス業
特徴:
1万人まで収容可能なコンベンション施設。
カジノを併設しない施設では世界最大級
年間150万人の来場者
目標:
顧客満足度の向上
フランクリン・コヴィーのソリューション:

【4Dx-実行のための4つの規律】および【xQサーベイ(2回)】

課題

テネシー州ナッシュビル市にある、ゲイロード・オプリーランド・リゾート&コンベンションセンター(以下オプリーランド)は、ゲイロード・エンターテインメント・グループが経営する3つのコンベンション・リゾート施設の一つである。1977年にオープンしたオプリーランドは、2,881室のゲストルームと200のスイートルームがあり、合わせて1万人の収容が可能で、カジノを併設しない施設としては、世界最大級を誇る規模である。ここ数年、ホテルの近代化計画を定期的に実施し、2003年以来、客室の改善に400億円を投資してきた。しかし、その改善は、期待ほどの効果をあげていない。問題は顧客満足度の低さにあると考えられた。

満足度調査グラフオプリーランドの顧客満足度は、ゲイロード・グループの3つの施設の中で常に最下位だった。ゲイロード・グループでは、次の3つの質問への回答を元に顧客満足度を割り出している。

  • スタッフの態度は友好的でしたか?
  • スタッフはお客様のお役に立ちましたか?
  • スタッフの対応は迅速でしたか?

ホテルに滞在したゲストは、1~100の点数でこれらの質問に答えることになっている。2006年度のオプリーランドの顧客満足度は他の姉妹店を常に下回っていることがわかる。しかも、表には示されていないが、2006年10月度の点数は常に43点を下回り、トップのホテルの年間平均ポイント(56点)より13点も低かった。

他の2施設と比較しても顧客満足度が低く、特に次のような不満が
多く聞かれた。

  • フロントでのチェックインが耐え難いほど長い・・・
  • チェックアウトも同様に長くイライラする・・・
  • コンベンションで利用しているのに、システムの都合上、室料を折半できない・・・
  • 希望していない部屋を用意された・・・
  • 部屋の変更に30分以上待たされた・・・
  • 障害者に対する配慮がない・・・

目標

顧客満足度の改善(100点満点中、43点以下に低迷しているスコアの改善)

ソリューション実施のプロセス

2006年 5月 オプリーランドの”業務向上・改善部長”とフランクリン・コヴィーのコンサルタントの初回打ち合わせ
2006年 6月 ・フランクリン・コヴィーのコンサルタントとホテル経営陣とのミーティング
・フランクリン・コヴィーのコンサルタントによるホテル各部門との打ち合わせ(延べ2日間)
2006年 8月 初回xQサーベイ実施(112名(経営陣20名、マネージャー層92名))
2006年10月 「4Dx-実行のための4つの規律」(4Dx)に沿ったソリューションの実施
◆リーダー向け「4Dx」研修
◆従業員300名対象の「4Dx」研修
◆部門毎の目標設定
2007年 4月 設定した目標達成にむけてのアクションのフォローアップ
2007年 4月 第二回xQサーベイ(109名)

結果

結果調査グラフ

  • xQスコアのアップ
    (63%→77%)
  • 顧客満足度の向上
    (43%→64%
  • 顧客ロイヤルティの向上
    (35%→49%)
  • チェックインの効率アップ
    (55%→65%)
  • コールセンターの応答率
    (88%→95%)
  • ホテル内の案内板の適性配置と照明作動の徹底
  • レストランにおける全てのウェイターによる全てのテーブルサービスの徹底

2006年6月、フランクリン・コヴィー社は、 2日間の重役会議にて上層部のリーダーと面談を行った。引き続き、3つの関連部署(会議サービス部、飲食部、客室部)とも2日間の会議を設けた。その後、人事部、技術部を含む残りの部署も会議に参加。
リーダーたちは自らが学んだ原則を部下に対して実行していくためにトレーニングを受けた。最後に、フォローアップ会議(1日)と重役報告会議(半日)が設けられた。フランクリン・コヴィー社のスタッフは合計で、10.5日を現場で過ごし、その間に、885名のリーダーと直接面談し、75部署のトップたちは問題解決のプロセスに参加する準備ができたと判断した。そして、その後、300名の一般従業員がインハウス・トレーナーによるトレーニング受けた。

8月、フランクリン・コヴィー社は112名の従業員(重役20名、マネージャー92名)を対象にxQサーベイを実施した。このベースライン調査で、【組織目標の明確さ】、【献身の度合い(コミットメント)】、【チームワーク】などの項目において、オプリーランドとアメリカ国内の標準とが比較され、オプリーランドは多くの項目において高いレベルにあることが分った。

具体的には、フランクリン・コヴィー社が調査を実施した会社の中でも、オプリーランドの重役やマネージャーの全社目標へのコミットメントのレベルは非常に高く(100点中71点)、また、オプリーランドの従業員は、一緒に働いている同僚のほとんどは会社の方向性に深い関心を持っていると感じていた。その結果、従業員たちは互いに100点中78点をつけていた(アメリカ国内の平均は58点)。したがって、「よいサービスを提供できるような社風はすでに整っていた。しかし、4Dxを実際に行動に移すまでそれは実現しなかった」のである。

一方で、それぞれの従業員コミットメントは非常に高いのにも関わらず、全社目標達成に向けての進展は危機的である、という深刻な状態がxQサーベイによって明らかになった。この危機的な状況とは、例えば、”チームワークに対する希薄なコミットメント”、”部署間を越えたコミュニケーションの不足” 、”個々人の自分の役割に対するアカウンタビリティの欠如”、”間違った進捗の記録” などがあげられる。

フランクリン・コヴィー社はオプリーランドのリーダーたちがこのような問題を認識できるよう支援を行った。”最重要目標”を明確にし、それを文書化することを促した。さらに、これらの目標に向かって状況が進展していく様子を定期的に測定・分析できるモデルを作り出すよう促した。オプリーランドは、「ハイ・タッチ(=高顧客満足度)」と「ハイ・ボリューム(=高客室稼働率)」という二つの目標を軸にすべてを決定することにした。それにならって、各部署はそれぞれ、「ハイ・タッチ」「ハイ・ボリューム」につながるような目標を設定し、それを目立つ場所に貼りだし、常にフォローすることによって、オプリーランドは目覚しい改善を成し遂げることができた。

“一度、4Dxを実行に移すことがいかに簡単であるか分かれば、従業員はそれを推進するようになり、その熱意を同じ部署の仲間たちに広げていくことができる” ~ ダニー・ジョーンズ (オプリーランド業務向上・改善部長)

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