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フランクリン・コヴィー・ジャパン・レポート「Execution(実行)」  「第三回:メンバーのやる気が成果に結びつかない!?」

組織が重要な目標や戦略を遂行するにあたって、なくてはならない重要な要素に、「目標達成への強いコミットメント」があげられます。業務に対する「意欲」や「やる気」です。

目標があり、業務プロセスやシステムがあっても、そこにチーム・メンバーの「目標を達成しようという意欲ややる気」がなければ、目標の実現は難しいでしょう。

フランクリン・コヴィーでは、目標を実現するために必要な社員の強いコミットメント生み出すには、「目標のクオリティ」「仕事へのエンゲージメント」「方向性への決意」といった3つの要素が不可欠であると考えました。

「目標達成への強いコミットメント」と言う原則における平均スコアは、42でした。確かに低いスコアですが、社員の「やる気」は高いのに、目標のクオリティが低く、エンゲージメントレベルが低いために、仕事に対する「コミットメント」につながっていないという興味深い結果を含んでいました。詳しく分析してみました。

経営者、管理職、一般社員と分けた「目標達成への強いコミットメント」についての調査結果は、次の通りです。

  明確で測定可能な
チーム目標
各人のモチベーションと
価値観
組織の方向性への
コミットメント
目標に対するコミットメントに対する全体平均
全体 33 38 56 42
経営者・役員 41 42 73 52
管理職 44 45 64 51
一般職 30 35 54 39

目標はあるが、目標自体に問題がある。

「目標」がどのように設定され、また、目標がどのようなものであるかを調査した結果が以下の内容です。

  • 熱意を持って目標を設定している「28%」
  • 評価できる目標を設定している「28%」
  • 実現可能な目標を設定している「46%」

そもそも「目標に対して熱意を持って設定していない」「財務的な効果が評価できない目標」という人が72%もおり、「目標のクオリティ」に大きな問題があるといえます。

また、詳細な質問の中でも、「目標に熱意を持って取り組めるか」「目標が適切な時期に遂行できるようにタイムリーな設定になっているか」と言う質問に対しては、一般社員の4人に一人しか「はい」と応えていませんでした。管理職以上は少ないながらも4割以上がが「はい」と答えています。何が起こっているのでしょう。

これは、個人だけの問題ではなく、上司からの目標に関するマネジメント能力の問題ではないでしょうか。部下である一般社員に対し、「財務的な効果が評価できる目標を設定せず」「目標遂行に必要なタイムリーな設定を行わず」して、如何にして部下に目標への達成意欲を持たせることができるのでしょうか。目標設定の基本である「具体的で評価し易い目標の設定」「タイムリーな目標の設定」を管理職主導で徹底しない限り、一般社員のコミットメントは高まらないでしょう。リーダーとしての管理職が抱える課題のひとつが見えています。

また、「利害関係者のニーズを満たす目標を設定しているか」と言う質問に対し、一般社員の3分の一以下が「できていない」と答えています。「利害関係者のニーズを反映していない」目標とは何でしょうか。「利害関係者のニーズを満たしていない目標」に矛盾を感じ、熱意をもって取り組めない社員の現状がるようです。目標達成へ向かって一般社員のコミットメントと高めるには、「財務的な評価ができる」「タイムリーな設定」「利害関係者のニーズを反映している」と言った点について、再確認する必要があるようです。

因みにチームの目標に対する課題ついては、企業規模の違いによる格差はあまり出ていませんでした。ここで見られる管理職の課題は、どの企業には共通するもののようです。

ベストな才能は引出されず、仕事は認められない。

次の質問は、仕事に対するエンゲージメントについて聞いたものです。

  • 私の仕事は重要な目標達成に貢献している「42%」
  • 私のベストな才能と情熱が引き出されている「25%」
  • 私の貢献が評価され認められている「32%」

自分の仕事について、「仕事は、あなたのベストな才能と情熱を引き出しているか」と言う質問に対し、管理職は3人に一人、一般社員は5人に一人しか「はい」と応えていません。日本の職場は、何故これほどまでに社員の才能と情熱を引き出せない職場になってしまったのでしょうか。

また、「私の貢献は認められている」と答えた人も、3人に1人にかいません。目標自体に熱意がなく、仕事への貢献も認められない状況では、一般社員が「目標達成に向けて邁進する」という姿は想像できません。

まずは、目標設定をチーム・メンバー間で十分理解できるように行ない、チームとしての共通認識を高めることによって達成意欲を高めて、業務を遂行していくことが重要です。これを推進する上で、チーム・リーダーである管理職の能力が問われています。

個人の「やる気」度は高い

やる気についての全体平均スコアは、56でした。全体の73%以上が、「適度もしくは大いにやる気」を持ってチームのための仕事にあたっていると回答結果が出ています。「やる気度」は高いのに「意欲」がわかないという現状があります。

知識労働者社会と言われる現代は、単に「良好な上司と部下の関係」だけでは部下の才能や情熱を十分引き出せなくなっています。「リーダーに求められる」原則というものがあり、これを理解し実行することがリーダーに求められていると弊社では考えています。リーダーシップの課題解決について詳しくお聞きになりたい方は、弊社営業担当者もしくは下記のセールス・プランニングまでお問い合わせください。

これまで行なった3回の報告では、「目標設定における課題」と「目標に対するコミットメント」について分析して参りました。次回は、実際に「目標達成を行動に落とし込む」上での課題に関する調査結果を分析し、ご報告致します。

第1回 「日本企業を蝕む『実行力』不足」はこちら
第2回 「組織における最重要目標の浸透不足」はこちら
第4回 「最重要目標が個人の行動計画に落とし込まれているか?」はこちら
第5回 「目標達成のための活動支援体制は整っていますか?」はこちら
第6回 「相乗効果を生み出す体制つくり」はこちら
第7回 「アカウンタビリティ」はこちら

このレポートに関するお問い合わせは、フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社 セールス・プランニング・チーム(03-3264-7417)までお願いいたします。