部長候補として中途入社した会社で3カ月の月日が過ぎた。
若い社員が多く、順調に売り上げを伸ばしている会社だけあって、活気がある。

 

ただ、業績の伸びに対して人手が足りず、社員はみな目の前の業務に追われている感は否めない。

 

そんな会社で自分に課された業務のひとつが、コスト削減。

 

売り上げに対するコストがかかりすぎている。
この問題を、業績が上がっている今だからこそ改善すべきだと役員から要望があったのだ。

 

現状は、社員ひとり当たりの生産性が低い。
そのため、生産性を向上させるところから手を付けたいと考えている。

具体的には、新システムを導入することで業務の効率化を図りたい。

 

問題は、どう導入していくかにある。

 

前述した通り、とにかく社員には余裕がない。

将来的なことを考えれば、新システムの導入が必須だということは理解してもらえるはずだ。
しかし、忙しい今の状況の中で新システムを試してもらうこと、業務のやり方を変えることには不満の声も大きくなるかもしれない。

 

さらに懸念しているのは、自分は入社して3カ月しか経っていないこと。
「お前に何がわかる」「厄介な奴が入社してきた」と捉えられれば、士気の低下を招く恐れもある。

 

スティーブン・R・コヴィーは、書籍「7つの習慣」の中で次のように説く。

効果的なマネジメントとは、最優先事項を優先することである。リーダーシップの仕事は、「優先すべきこと」は何かを決めることであり、マネジメントは、その大切にすべきことを日々の生活の中で優先して行えるようにすることだ。自分を律して実行することがマネジメントである。

規律とは、自分を律することだ。自分を律するというのは、哲学に従い、正しい原則、自分の価値観、もっとも重要な目的、より上位の目標に従って、あるいはその目標を象徴する人物を手本にして行動することだ。

要するに、自分を効果的にマネジメントできている人は、自分の内面にある規律に従い、意志を働かせて行動している。内面の奥深くにある価値観とその源に従い、自分を律している。感情や衝動、気分に流されず、自分の価値観を優先できる意志と誠実さを持っているのである。

 

また、E・N・グレーは「The Common Denominator of Success」の中で次のように書いている。

成功者たちの共通点は、成功していない人たちの嫌がることを実行に移す習慣を身につけているということである。彼らにしてみても、必ずしも好きでそれを行っているわけではないが、自らの嫌だという感情をその目的意識の強さに服従させているのだ。

 

まずは、リーダー自身が最も優先すべきことは何なのか自覚し、目的意識と使命感を持つことが大切である。

自分の内面にしっかりとした目標までの方向性を持つことができれば、どんな困難があろうとも正しい方向を目指しプログラムを実行できるだろう。

 

その後に必要になってくるのが、マネジメント力だ。

かかわるスタッフと「望む成果」についてしっかりと納得するまで話し合い、自分を律し改革を進めていくのである。