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部下からの信頼を得たいのなら、まずは「信頼口座」に残高を

組織での仕事を円滑に回すためには、組織内での信頼関係が欠かせない。

しかし、上司として組織をまとめる立場にいると、「部下とのコミュニケーションがうまくいかない」「何度言ってもこちらの指示を理解してくれない」といった問題を抱えることも多いのではないだろうか。信頼関係を構築することは、決して簡単ではないのだ。

 

とはいえ、信頼関係のない組織はチームワークに欠けてしまい、まとまらない。成果を出すことも難しくなるだろう。部下との信頼関係を構築するには、どうしたらよいのだろうか。

 

ここで、「信頼口座」という言葉を紹介したい。

 

人と人の関係で生まれる信頼を貯えておくことを銀行の口座にたとえて、信頼口座と呼ぶことにしよう。それは、人間関係における安心感でもある。

(スティーブン・R・コヴィー『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』キングベアー出版 )

 

日常的に信頼を得られるような行動を取ることで、信頼口座の残高は増える。
逆に、信頼を裏切るような無礼が続けば、信頼口座の残高はどんどん減っていく。
信頼口座の残高が多ければ、多少の失敗でも人間関係は維持されるが、残高が少ないと、ちょっとしたことでも関係が簡単に壊れてしまう。

 

つまり、日頃から信頼口座に貯えをつくっておくことで、相手が自分に対して安心感を覚えてくれるようになり、信頼関係が構築されるというわけだ。
部下に信頼されたいと思うのであれば、まず上司である自分の側が、信頼口座に十分な残高を貯えておかなければならない。

 

では、信頼口座の残高を増やすためには、具体的には何をすればよいのだろうか。

コヴィー博士は、以下の6つの項目を挙げている。

・相手を理解する
・小さなことを気遣う
・約束を守る
・期待を明確にする
・誠実さを示す
・(残高を)引き出してしまったときには心から謝る

(スティーブン・R・コヴィー『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』キングベアー出版 )

この6つの項目はどれも瞬時に効果の出るものではなく、日々の積み重ねだということに注目したい。地味なようだが、誠意を持って丁寧に相手と接することが、結果的に揺るぎない信頼関係につながるというわけだ。

そして、こういったことを当たり前に行うためには、自らの内面を見つめ直す必要もあることを付け加えておきたい。

 

人間関係を深めるテクニックやスキルがあるとすれば、それは真に自立した人間から自然と出てくるものである。だから、どんな人間関係でも、まずは自分の内面に土台を築かなければならない。

(スティーブン・R・コヴィー『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』キングベアー出版 )

 

部下からの信頼を得るためには、自分が信頼に値する人物でなければならない。

くどいようだが、人間関係に応急処置は効かない。関係を築くこと、修復することは、長い時間をかけて人間関係に投資することなのだ。

(スティーブン・R・コヴィー『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』キングベアー出版 )

近道はない。地道に自分を磨き、信頼を貯蓄し続けていきたい。

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