必須ビタミン

原則
症状 その場しのぎ、言い訳、失敗


「相手が言うことを聞いてくれない。どうしたらいいんだろう?」と悩んでいませんか?

必須ビタミン1 「インサイド・アウト」

必須ビタミン1は、「インサイド・アウト」です。

このビタミンは、誰かに腹を立てたり、泣きたくなったりしたときによく効きます。

相手が言うことを聞いてくれない。そういうことはよくあることです。対大人でもそう、対子供でもよくあることです。だからと言って、嘆いてばかりでは、状況はちっとも変わりません。相手が言うことを聞かないという理由で相手のせいにしていると、状況はますます悪くなるばかりです。

残念ながら、他人はコントロールできません。自分だって相手からコントロールされようとすれば気づくのですから、相手だって同じように気づくはずです。それなのに、自分中心で考えた途端、相手の事情は考えられなくなるのですから、人間って勝手ですよね…。

さて、本当に話を聞かない相手が悪いのでしょうか。もし、相手が悪く、自分は悪くないと決めた途端、あなたには、相手を変えるだけの力はなくなります。変える、というよりは、影響を及ぼせる力は、ゼロになるでしょう。

では、どうすればよいか。そんなときこそ、インサイド・アウトのアプローチです。

たとえば、仕事でもっと自由な裁量が欲しければもっと責任感が強く、協力的で会社に貢献できる社員になる。子供にもっと快活で協調性のある人間になってほしければ、あなた自身が子供を理解し、一貫した行動をとり愛情あふれる親になる。

という具合です。相手が変わるのを期待する前に、まずは自ら変わることです。それによって、不思議と周りも変わってくるのです。

相手が言うことを聞いてくれないのであれば、まず、自分が良い聴き手となる。

思うようにいかないからといって人のせいにする前に、まず、自分ができることがあります。

私たちには、望むような結果を出すために、自らその結果を出すような人に「なる」ことができるのですから。

『完訳7つの習慣』43頁参照

「会社には上司がいるし、自由には何もやらせてもらえない」と考えていませんか?

必須ビタミン2 「P/PCバランス」

必須ビタミン2は、「P/PCバランス」です。
このビタミンは、「もっとできるのに」「力が発揮できない」と感じたときによく効きます。
組織というのは、上司がいて部下がいる、という構図になっています。
だからと言って、簡単に「自由にはやらせてもらえない」と考えるのは早計です。本当に自由になりたいのであれば、独立すればいいのです。覚悟があるのなら(笑)。
まあ、冗談はともかく、その前にできることがあります。
もし、やりたいことをある程度、自由にやらせてもらうのであれば、まずは、あなたの成果(P:Production)を生み出す能力(PC:Production Capability)を高めることが必要です。
まずは、あなたのPCを高めてください。そうすれば、相手から仕事を任されてもらえるに違いありません。それは、金の卵を産むガチョウの寓話を考えるとわかります。卵を全部、手に入れようとして、腹を割いてみると空っぽだったという物語です。
真の効果性は、二つの要素で成り立っており、一つは、成果(黄金の卵)、一つはその成果を生み出すための資産あるいは能力(ガチョウ)です。成果を得るためには、成果を生み出す能力を高めなければなりません。
だいたい、あなたは上司の立場に身を置いて、自分の見つめたことがあるでしょうか。
もし、逆の立場であったとき、人格も能力も未熟な部下に仕事を任せたいと思うでしょうか。そんなことはありませんよね。
だったら、まずは、成果を生み出す能力を高めること、このことに集中すべきなのです。
成果を生み出す能力を高めながら、確実に結果が出せることを上司に認識してもらったその先に初めて、自由に仕事を任せてもらえることにつながるのです。
私たちには、ガチョウを大事にしながら、金の卵を生み出すことができるのですから。

『完訳7つの習慣』57頁参照

「周りは信頼できない人ばかり。頼みたくもないし、頼むことはできない」と考えていませんか?

必須ビタミン3 「信頼口座」

必須ビタミン3は、「信頼口座」です。
このビタミンは、「もっとできるのに」「力が発揮できない」と感じたときによく効きます。
相手が信頼できないと、何を頼むにも不安になりますよね。しかし、よく考えてみてください。あなたが相手を信頼できないと思っているのであれば、それは当り前です。信頼されていないと思っている相手があなたを信頼することは難しいのですから。
信頼について、銀行の預金口座にたとえるとわかりやすいでしょう。預金口座にお金を入れれば残高が増え、必要な時にお金を引き出せます。それと同じように、人と人との関係で生まれる信頼を蓄えておくことを銀行の口座にたとえて、信頼口座と呼ぶことができます。
たとえば、私があなたに対して礼儀正しく接し、親切にし、約束を守れば信頼口座の残高が増えます。残高が多くなるほど、あなたは私を信頼してくれますから、私は必要なときにいつでも、あなたの信頼を得ることができるわけです。
依頼する相手の信頼口座の残高を高くしておけば、あなたの信頼残高も高くなるはずです。
たった一言で仲たがいする心配はありません。信頼口座の貯えが多ければ、コミュニケーションは簡単に、すぐに効果的になります。
しかし、私があなたに日頃から無礼を働いたり、見下したり、あなたの話の途中で口をはさんだり、あなたの行動に過剰反応して騒ぎ立てたり、無視したり、気まぐれな態度をとったり、あなたの信頼を裏切ったり、おどしたり、あなたの生活を私の意のままに操ろうとしたりすれば、信頼のレベルは下がる一方です。
そのうち、私の信頼口座は残高不足になってしまいます。そして、あなたとの関係に融通がきかなくなります。信頼口座が空っぽの状態は、まるで地雷原を歩くようなものです。相手を信頼したいと思うのであれば、相手から信頼してもらえるよう、信頼残高を増やすような行動をとるべきです。
私たちには、信頼残高を増やせる行動がとれるのですから。

『完訳7つの習慣』258頁参照

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