導入事例・レポート
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日産自動車株式会社 ディスカバリー導入事例

2013.8.5

課題は早期育成と行動指針「NISSAN WAY」の定着
抽象的なキーワードをわかりやすく伝える「ディスカバリー」

従業員約16万人(2012年3月現在)、世界で20以上の国と地域に拠点を持ち、グローバルに事業を展開する日産自動車。その日産自動車の今年の新入社員に、7つの習慣をベースにした新入社員育成プログラム「ディスカバリー」を採用していただきました。これは組織人として成果を出すために必要な思考や心構えを理解するためのプログラム。新入社員研修のいちばん最初のカリキュラムという位置づけで、2日間のコースを実施しました。社会人としてのマインドセットをしっかり行い、グローバルに活躍するプロフェッショナル人材へと成長する礎を築くことが目的です。

「ディスカバリー」とは

「ディスカバリー」は、新入社員が1日でも早く組織にとって重要な戦力となるよう、組織人として必要なマインドを身つけることにフォーカスした研修プログラムです。発見を意味する「ディスカバリー(Discovery)」というプログラム名には、覆い(Cover)を取り除く(dis-)という意味があります。学生から社会人となって何をどうしたらいいかわからない、いわば目に覆いがかぶさっている状態の新入社員。その覆いをとり、新しい組織人としての自分を発見できる内容となっているからです。

プログラムは、まずプロ意識を見出すことから始まり、仕事の目的・意義を見出し、課題を解決する手法(ソリューション)を見出し、最後に自分の能力や可能性(ポテンシャル)を見出すという構成になっています。そしてこれらを発見(Discovery)するための土台となるマインドが「パラダイム転換」「自律」「オーナーシップ」の3つになります。一見、どれも抽象的でわかりにくい概念ですが、プログラムのなかに盛り込まれた豊富な事例やさまざまなグループワークなどを通じて、次第に組織人としてのふるまいや自分のとるべき行動が見えてきます。

このプログラムは、一般的に組織人として必要なマインドだけではなく、「〇〇社の一員としてのマインド」という形にカスタマイズも可能です。今回、日産自動車では、同社の行動指針である「NISSAN WAY」の内容を「ディスカバリー」のなかに盛り込み、グローバルに展開する日産自動車の一員としてのマインドセットを行いました。

企業ロゴが輝く日産グローバル本社のエントランス

インタビュー:
日産自動車株式会社 人事本部 グローバル人財開発部
人財開発グループ 高田 美香 氏

導入の決め手は盛り上げながらメッセージを伝える講師のスキルの高さ

公開セミナーでディスカバリーのデモンストレーションを見学し、導入を決めました。理由は主に3点あります。まず1点目がメッセージ性の高さです。新入社員の研修ではマインドセットが非常に重要ですが、抽象的な概念なので、伝えるのが難しいと常々感じていました。「自律」「信頼」といった、当たり前ですが理解するのは難しいキーワードをわかりやすく伝えるコンテンツという点で、ディスカバリーは非常に有効だと思ったのです。

2点目は、「7つの習慣」がベースであること。「7つの習慣」は、世界中の様々な国で導入されていることからも、「ディスカバリー」のコンテンツは期待をしていました。また「7つの習慣」は様々なコンテンツが包含されているので、今後の社会人生活の様々な場面、様々なタイミングでまた出会う機会もあるでしょう。そのときに、新入社員の研修を思い出し、振り返る機会もあるのではと考えました。

3点目が、講師力の高さです。フランクリン・コヴィー・ジャパンの研修はどれも受講者を盛り上げて、興味や関心を高めたなかでキーワードをインプットするというスタイルになっています。盛り上げた上で、しっかりとメッセージを伝えているところに、講師の方のスキルの高さを感じました。

丁寧なカスタマイズで当社の行動指針「NISSAN WAY」を盛り込んでもらえた

当社の場合フランクリン・コヴィー・ジャパンの「ディスカバリー」は、新入社員研修のいちばん最初のプログラムとして実施しました。4月の新入社員研修だけでプロフェッショナルになれるわけではありませんが「学生から社会人になる」というマインドセットをしっかり行い、主体的な気持ちを持たせ、配属先に送り出すことは人事の役割だと、私は思っています。「ディスカバリー」は、私たちの行動指針である「NISSAN WAY」とうまく紐づけた研修となり、非常に効果的でした。「NISSAN WAY」は、会社のビジョンやミッションを実現するために、全従業員が日々の業務で実践すべき行動を示したもので、その後の評価の軸にもなってきます。

今回、たとえば「パラダイム転換」のなかに、当社の指針にある「Cross-functional、Cross-cultural」を入れてもらったり、「オーナーシップ」のコンテンツも、「Commit & Target」や「Perform」とつなげたりというように、「ディスカバリー」で出てくるコンセプチュアルなキーワードがうまく「NISSAN WAY」とつながり、さらにそれが明確に伝わったという点で非常に当社にマッチしていました。これも綿密に打ち合わせをしながら方向性をしっかり合わせていただいたからこそで、他の研修コンテンツでここまでするのは難しかったのではないかと思います。

「『NISSAN WAY』を盛り込むなど当社の方向性に合致した研修でした」

紙飛行機で盛り上がる。緩急の利いたプログラムで飽きさせない工夫が随所に

実際に「ディスカバリー」を実施しての感想は、まずプログラムの構成の緩急が非常に上手だということ。講義を聴くだけではなく、ビデオを見て、それを基にディスカッションを行い発表するなど、いろいろな要素がワンパターンにならずに盛り込まれているのです。なかでも興味深かったのが、グループで紙飛行機を作って飛距離を競うというプログラムです。様々な意見を出し合い一つのよりよいものを作るというワークですがこれまで学んだことをチームで具現化させるだけでなく、競争意識やチームメンバーとの協働も求められる内容になっています。

このようにいろいろなプログラムが盛り込まれているのですが、時間管理が徹底されており、当たり前ではありますが、時間管理はプロとして基本だということも、受講生に意識させることができました。今回、終了後に受講者にアンケートを取ったのですが、講師に対する満足度は非常に高いものでした。飽きさせず盛り上げながら時間もしっかり守り、この満足度の高さは講師の方の力量だと思いました。

「ディスカバリー」をきっかけに新入社員の意識や行動が目に見えて変わった

実施後のアンケートでは「社会人として成果を出すために何が必要なのかがわかった」という声や、「自分が主体的に動かないといけない」というような声が多く見られました。“パラダイム転換”や“オーナーシップ”というキーワードが、具体的なイメージを伴って伝わっているのだと思います。実際に彼らの姿を見ていても、「ディスカバリー」の受講を機に、会社に貢献できる人間になろうという意気込みが感じられ、ネジが絞まったような印象を受けます。

初日は学生気分が残っていた彼らが、たった数日で一つひとつの行動に変化がみられました。新入社員研修の最初のプログラムとして実施したこともあり、その成長の変化に驚きと感動を持って見ていました。研修の最後にまとめとして、職場に配属されたあとにどのようなことを意識して行動するのかを、グループごとに発表してもらいました。そこで彼らからキーワードとして出てきたのは“オーナーシップ”や“パラダイム”“プロフェッショナル”など。これらはすべて「ディスカバリー」で伝えたものです。それが出てくるということは、「ディスカバリー」で伝えたキーワードが定着しつつあるということだと思います。

「『ディスカバリー』の受講を機に、新入社員の意識が変わったのを感じます」

壁にぶつかったとき、「ディスカバリー」で学んだことを思い出してほしい

「ディスカバリー」を通じて学んだことはいろいろありますが、新入社員にとっても、私自身にとっても、“オーナーシップ”というキーワードが特に印象に残りました。オーナーシップにも2つあります。第一段階は進んで発言するなど、まず自分が主体的に何かをすること。しかし主体的であっても、自己主張をするだけではチームのタスクは達成できません。そこで第二段階は、チームとして目標を達成するために必要な行動は何かを理解しようとすることです。みんなでよりよいものを作っていくという、いわばタスクへのオーナーシップです。最初は自らが進んで意欲を発揮し、それが次第にお互いを受け入れるようになって、オーナーシップをベースにしたチームワークができてるのです。

このことは、ただレクチャーを受けるだけでは伝わりません。「ディスカバリー」では、グループワークを通じて次第に行動が変化していくことが素晴らしいと思いました。彼らはこれから仕事をしていくうえで、チームとしてのオーナーシップが必要な場面に直面し続けるでしょう。壁にぶつかったときなどに、「ディスカバリー」で学んだことを思い出し、乗り越えるきっかけになってくれたらいいと思います。

研修に使用した「ディスカバリー」の教材

「ディスカバリー」のプログラム詳細はこちらから