導入事例・レポート
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株式会社オービックビジネスコンサルタント「7つの習慣®」導入事例

2013.12.20

株式会社オービックビジネスコンサルタントは、「勘定奉行におまかせあれ~!」のCMでおなじみの、基幹業務システム「奉行シリーズ」を軸に、業界No1のシェアとポジションを獲得しているソフトウェアメーカーです。 『奉行シリーズ』は日本全国約55万社以上に導入しており、中堅・中小企業を中心に企業の柱となる基幹業務の効率化に貢献しています。今回は、株式会社オービックビジネスコンサルタントの井関氏と唯島氏に人材育成の考え方や「7つの習慣®」の導入についてのインタビューをしました。

インタビュー:
株式会社オービックビジネスコンサルタント
管理本部 人事管理室 井関 泰志 氏
開発本部 ICTセンター 唯島 秀太 氏

IT研修よりも、まずはヒューマンスキル研修

弊社の社員教育は、大きく分けて二つあります。まず一つはIT企業なので、IT知識や技術と言ったスキル向上のための研修。そしてもう一つは、マインドやヒューマンスキルに関する教育です。一般的なIT企業はスキルや技術研修に力を入れていると思いますが、私たちは後者に力を入れています。そのため、説明会や内定の段階からヒューマンスキルの大切さを伝えており、新人社員研修ではスキル研修に加えてマインド教育のための研修もしっかりと行います。

なぜヒューマンスキル研修に力を入れるかと言うと、「土台である、マインド(考え方、姿勢)の部分をしっかり鍛えておけば、その後に必要なIT技術は自ら身につけていく人間になっていくだろう」という考えからです。根っこがしっかりした自立している人間になれば、自分自身に必要なものや解決策は自分で探していけるのではないでしょうか。私たちは、このような人材が集まる企業こそ、時代や市場環境が変化しても、成長し続ける企業であると信じています。

『7つの習慣』との出会いと、今年迎えた会社の大きな課題とは

1980年に設立した弊社は、1987年頃大きな転換期を迎えます。それまでは小さな組織で中途社員が多かったためにそれぞれが好き勝手に仕事を行っていましたが、創業社長で現社長でもある和田が「このままでは組織として伸びていかない。しっかりと会社を成長させるためには新しい段階に入らないといけない」と、人材育成を重要な課題と位置付けました。

弊社の人材育成の礎を築いて頂いたのは、社長の和田が恩師と仰ぐ株式会社日本研修センターの武島先生です。先生は25年以上、OBCの人材育成にご尽力頂き、その研修の中で、何度も「当事者意識」ということについて教えてくださいました。「当事者意識」とはつまり、「自分の人生は自分が掌握している」「問題は我にあり」ということであり、「自分の人生の選択は全て自分が行っているのだから、自分の選択や人生に対して責任を持ち、絶対に他人や環境のせいにしない」という教えです。

この考えに感銘を受けた和田は、まずは、自らと経営幹部が受講して模範を示し、その後に全社員が繰り返し受講することで、この「当事者意識」を社内に浸透させていきました。その教えは、現在に至るまで、私たちOBC社員のDNAとなってしっかりと染み込み、受け継がれてきました。

しかし、武島先生がご高齢となり、これまでと同じように研修が出来ない状況となりました。そのため、人事および教育担当者としては「今後、どうやって武島先生のDNAを引き継いでいけば良いのか」「武島先生に代わる研修はあるのか」ということが大きな課題になったのです。「自社の考え方に合う研修はないのか」と必要に迫られて様々な書籍や研修を調べたところ、武島先生が教える「当事者意識」にとても近い考えである『7つの習慣』の書籍に出会いました。

実は今から15年ほど前に弊社の役員が、出版された直後の『7つの習慣』を社内で勧めていたため、その時にざっと目を通していました。しかしなんせ、分厚い本ですので(笑)当時は他にも色々な本を読んでいたこともあり、一字一句追う事までは出来ていませんでした。今回あらためてしっかり読み、私自身が研修に参加してみて、「これから会社に必要なのはまさにこれだ」と確信しました。世界的にも有名な書籍であるため、社内でも特に問題はなく受け入れてもらえたのも良かったですね。

三段階に分かれる新入社員のマインド研修

今現在、新入社員に行っているマインド研修はいくつかの段階があります。まず内定者には入社前に『7つの習慣』を読んでもらい、「自立」と「相互依存」の考え方に触れてもらいます。そして、入社後すぐに、パーソナル診断と感謝力研修を行います。

最初にパーソナル診断によって自分自身としっかり向き合い、「自分にはどういう特徴があり、どんな感情の持ち方、行動パターンがあり、どう自分をコントロールしていけばいいのか。」など、データを使って自分というものを客観的に理解します。その上で、今のその自分を作り上げた土台となるものを振り返っていきます。これが「感謝力研修」です。「感謝力研修」では、両親をはじめ、今まで自分を育ててくれた人、手を差し伸べてきてくれた人との関わりを振り返り、改めて「感謝」についての気付きを得るという研修です。こうして、新人研修の一番最初に「感謝力研修」を行うのは、弊社の「お客様第一主義」が、「感謝する気持ちこそが、貢献力につながる」という考えに基づいているからなんです。

そもそも、自分を生み育ててくれた親への感謝の気持ちが持てないようでは、他人に感謝をするなんて出来ないですからね。そして、それから約1年新入社員としていろいろな経験をした後、社会人1年目の集大成として「7つの習慣®」の研修を受ける、という流れになっています。

「7つの習慣®」の位置づけと役割

「7つの習慣®」の良いところは、はじめに「個の自立」について考えることです。学生から社会人になり、「自らの足で立ち、歩んで行かなければならない」という意識に変化する際には非常に重要な考え方です。そして次の段階では、それぞれの個と個が協力し合って良い意味での「相互依存」の関係を学んでいきますが、その流れが「個人個人が成長し、その力を互いに持ち寄って協力することで最強のチームになる。」(これを弊社では「チームOBC」と呼んでいます)という弊社の考え方にぴったり合っていました。

「チームで動くことの大切さ」を実感させるために、色々な活動を行っています。内定者は入社前に簿記の試験を受けるのですが、その段階からグループを作って相談しあったり励まし合う事で、非常に高い合格率を出しています。この経験で学ぶのは、簿記の知識だけではなく「仲間で支え合い協力して成果を出す」という経験と自信です。「7つの習慣®」は、この経験を体系立てて学ぶものであると考えています。

研修後のアンケートには「素晴らしい内容だったので、上司や会社全体でも受けてほしい」「講師が同じ目線のため、親近感を感じ良いディスカッションができた」「シェアする時間が多いため、全く退屈しなかった」など、好意的な意見がたくさんありました。

こういった研修は、新入社員をはじめとした若手社員だけがやっていてもダメで、やはり上層部も同じ価値観を持っていることが大切です。上が同じ考えを持って動くことで社内にもしっかりと浸透しますし、上が変わらないことには組織全体も変わっていきません。弊社の社長はその辺りをよく実感しているため、今後はこの研修の「定着化」や社内でももっと広げて行く事が重要になってくるでしょう。

「7つの習慣®」を、第二のOBCを支えるDNAに

弊社では、ヒューマンスキル以外でも様々な「学ぶ場」を与えています。元々資格支援制度はありましたが、2013年9月からはe-ラーニングを取り入れ、様々な勉強会を毎週のように開催し、スキルアップをしたい人、勉強をしたい人は会社の制度を使ってどんどん学んでいける環境です。しかし、こういった「スキルアップしたい」という意欲や行動も、個人個人で大きな差があるのも事実です。大人ですから首根っこをつかまえて勉強させるわけにはいきませんので、そういった「やる気」が出てくるかどうかも、結局マインドがしっかりしているか、というところなのかと思います。

今後も弊社は「マインドさえしっかりしていれば、その後は自ら学び、結果として自然に伸びていく」という考えのもと、マインド研修をしっかりと行っていきます。これまでの25年間は武島先生の教えが弊社の基軸となっていました。これからは、その教えを「7つの習慣®」の研修により引き継いでいき、OBCを支えるDNAとして、活用していきたいと考えています。