導入事例・レポート
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メットライフ生命保険株式会社「7つの習慣®」導入事例

2015.7.29

メットライフ生命は、日本初の外資系生命保険会社として1973年に営業を開始し、多様な販売チャネルを通して、個人・法人のお客さまに革新的かつ幅広いリスクに対応できる商品を提供してきました。現在は日本法人「メットライフ生命保険株式会社」として、お客さまに常に寄り添い、お客さま自らが自信を持って最適な保障を選ぶお手伝いをし続けることに努めています。
同社は、約50カ国で1億人のお客さまに生命保険、年金、従業員福利厚生、資産運用サービスを子会社および関連会社を通して提供する世界最大級の生命保険グループ、メットライフの一員です。
(2015年7月現在)

同社では、「私たちはお客さまから最も選ばれる生命保険会社になります。」というビジョンを掲げ、「ビジョンを本気で実現するために最も選ばれるリーダーを養成する」ことを目的として、「7つの習慣®」を導入しています。 今回は、メットライフ独自のリーダー養成機関である “Leadership & Management Challenge Academy”(以下、LMCA)を設立し、「7つの習慣®」を始めとした体系的なトレーニングを企画・運営する末永氏、柏井氏に人材育成やリーダーシップ開発に関する考え方を、またLMCAを通じて実際に「7つの習慣®」を受講頂いたLMCA第1期生12名の方々に対してインタビューを行いました。

フィールドラーニング開発本部 FLS担当
兼 エイジェンシー本部
AGチェンジマネジメントオフィス
マネージャー
末永 陽一 氏
エイジェンシー本部
AGチェンジマネジメントオフィス
マネージャー
柏井 謙介 氏

メットライフにおけるエイジェンシーのビジネスモデル

当社では、エイジェンシー(営業職員チャネル)のビジネスモデルを重要視しています。エイジェンシーは単に営業店舗といった機能に留まらず、それぞれのオフィスに経営を委託しますので、自らの経営理念に基づき、自らのオフィスで思う存分、経営手腕を発揮することができます。したがって、エイジェンシーとは、コンサルタントの採用と育成を担うエイジェンシーリーダーを中心に成長・発展を実現するビジネスモデルであり、このリーダーの存在が違いや価値を生み、彼らの存在なくして、世の中に貢献し続けることはできないと考えています。
一言でエイジェンシーリーダーと言っても、そこにはいくつかの階層と役割があり、大きく分けて、エイジェンシーオフィスの経営責任者であるエイジェンシーマネージャー(AM)、自らのチームを持つエイジェンシーセールスマネージャー(ASM)、新人コンサルタントの採用や育成を担うエイジェンシーユニットリーダー(AUL)、そしてエイジェンシープレーイングマネージャー(APM)といった形で4つに分類されます。
私たちがリーダー養成機関として新しく設立したLMCAがターゲットとしているのは次期リーダー候補のAULであり、ASM任用の半年前から6ヵ月という長期間に渡り、徹底したリーダーシップ開発を行っています。

■2015年 AGリーダー向けラーニングロードマップ

クリックすると画像を拡大して見られます。

日本最高のリーダー養成機関を目指すLMCA

LMCA は、「私たちはお客さまから最も選ばれる生命保険会社になります。」というメットライフのビジョン実現の根幹を支える「未来のリーダー」を養成するために2014年12月に設立されました。
当社に限った話ではないと思いますが、通常、マネージャーとしてチームを持ち、何らかの役職を与えられた場合、メンバーを効率的に管理することだけに固執しがちです。マネジメント欲求が強すぎ、リーダーとしてメンバーの成功を純粋に喜べるか(楽しめるか)どうかよりは、管理職としての自分の地位や名誉などといった満足感に浸ってしまっているケースがほとんどかと思います。結局それではリーダーの自己満足にとどまり、組織のビジョンを本気で実現できるリーダーが生まれることはありません。良くて現状維持、そのビジョンが成し遂げられることは先ずないでしょう。
LMCAが目指すリーダー像は、メンバーを管理することではなく、メンバーの可能性を解放し、相乗効果を発揮することでチームまたは組織としての力を最大化することにあります。そして、ビジョンを本気で実現するために、業界にとどまらず、業界を超えて最も選ばれるリーダーを養成することを目的としています。私たちの期待は、彼ら、彼女らの存在が、組織に違いと新たな価値を生み出し、組織としてより大きな成果と継続的な成功を手にし、お客さま、メンバーおよびその家族に幸せをもたらすことです。私たちは、そのような卓越したリーダーを輩出し続けることで、メットライフの掲げるビジョンの実現にとどまらず、 世の中に偉大な貢献ができると心から信じています。そして、その日本最高のリーダー養成機関を目指すのがLMCAです。

<LMCAが目指すリーダー像>

  • 人間としての価値と可能性を明確に伝え、メンバー自身の目で見えるようにし、最高の力を引き出すリーダー
  • 誠実で愛情に溢れ、献身を喜びとし、元気づけ、勇気づけ、励まし、情熱をかきたてることで信頼されるリーダー
  • ゆるぎない信念に基づいて、常に模範となり、メンバーを鼓舞し、希望にあふれる未来を描くことができるリーダー

根幹をなすリーダーシップ開発プログラムとして「7つの習慣®」を導入

「7つの習慣®」研修に関しては、LMCA設立以前からコンサルタント教育の一環として導入しており、フランクリン・コヴィー社が提供する社内ファシリテーター養成制度(フランクリン・コヴィーの研修コンテンツを社内講師として内製展開できる制度)のもと、実施していました。しかしながら、学びの場として一過性で終わってしまう集合研修にとどまりがちで、なかなか見える効果・結果に繋がりにくいというのが一つの大きな課題でした。原理原則に基づいた素晴らしいコンテンツだからこそ、受講者が継続的に実践し、自分のものにできるまでの徹底した教育体系・プロセスの構築がLMCAの狙いでもあります。
以前の教育体系から大きく変えた点は、LMCAではラーニングセッション(集合研修での学び)とオンサイトセッション(所属オフィスでの実践)を繰り返し実施するところにあります。このサイクルを6ヵ月の間に幾度と重ね、確実に自分のものにしていきます。
学習・実践テーマとしては、①リーダーシップ開発、②リーダー自身の「Why」の発見、③スカウトスキルの向上、④育成スキルの向上、⑤パーソナルスキル・マネジメントスキル向上、の5つを用意していますが、LMCAの土台・根幹とも言える①のリーダーシップ開発プログラムとして「7つの習慣®」を導入しています。通常は2~3日間で行われる「7つの習慣®」研修をLMCAでは前半と後半に分け、計5日間のラーニングセッションで実施します。以前は時間の制約で出し切れなかったアウトプットを、ラーニングセッションとオンサイトセッションを通じてじっくりと時間を掛けながら考えていきますので、例えば第2の習慣で作成するミッション・ステートメントもLMCAを通じ全員が完成させることになります。自分自身のミッション・ステートメントを完成させ、次に自分がリーダーとして組織を経営していく上で必要となる本気・本音・本物の経営理念・ビジョンを発見することで、スカウトやメンバーの効果的な育成へと繋がっていくわけです。
こういったセッションの繰り返しとプロセスが、受講者の理解と腹落ちを深め、実践へ向けた大きな原動力となっています。

<6ヵ月間にも及ぶLMCAの学習・実践テーマ>

LMCA第一期生に聞く「7つの習慣®」実践事例インタビュー

ここでは、LMCAを通じて「7つの習慣®」を受講した12名のLMCA第一期生の方々へのインタビューから見えてきた「7つの習慣®」に対する共通する思いや実践事例をまとめて紹介します。

LMCA第一期生の方々

【実践事例インタビュー①】 すべてが一つにまとまり、つながった

今まで自分が学んできたこと、読んできた本、上司・先輩からの意見、考えてきたことや経験してきたことすべてが「7つの習慣®」を通じて一つにまとまり、繋がりました。こんなにも完成度が高く、体系立った考え方やノウハウがあったのかという事実に驚かされました。もっと早く「7つの習慣®」と出会えていればとさえ感じましたし、逆にこれを知らないままリーダーになっていたら自分は…と恐怖を覚えたほどです。今までの自分の経験を紐解いていくと、成功に関して言えばすべて「7つの習慣®」に集約されますし、失敗で言えば、すべて「7つの習慣®」と真逆の事をやってきていました。「7つの習慣®」は酸素と同じようなもので、いつの時代でも、どこの国でも人間が生きていく上で必要とされる思考と行動の原理原則だと思います。

【実践事例インタビュー②】 マネジメントが加速する

ビジネスシーンにおける「7つの習慣®」の実践においては、自分のチームメンバーと「7つの習慣®」用語を使いながら共通言語化を進めています。メンバーにはまず「7つの習慣®」の考え方を理解してもらう上で、書籍『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』(キングベアー出版)や『まんがでわかる7つの習慣』(宝島社)を薦めました。実際にメンバーとのコミュニケーションでも意識的に「第2領域」や「Win-Win」などといった「7つの習慣®」用語を使い、最初はピンと来なくても自分が言い続けることで、今では「7つの習慣®」の考え方やフレームワークが徐々に浸透しつつあると感じています。共通言語化により、以前はメンバーに対して説明が難しかった事柄でも今ではたった一言で伝わります。つまり平易でイメージし易い言葉だからこそ、いかなる時でも実践しやすい強力なツールだと実感していますし、マネジメントが加速していきます。もし「7つの習慣®」が概念的で現実の場では実践しにくいという方がいらっしゃるとしたら、それはその方の理解力不足や自己啓発に対するうがったパラダイムに他ならないと思います。「7つの習慣®」は継続的に結果を出すための効果的な考え方、フレームワークであり、答えそのものを得るものではありません。答えを見出すのは自分自身であり、そういう意味において、どんな状況でも具体的で実践しやすいものだと思います。自分で理解して、実践して、効果検証して、ブラッシュアップしていく事が大切です。

【実践事例インタビュー③】 ミッション・ステートメントが鍵になる

実践につながる、生きる「7つの習慣®」を考えた時、今回のLMCAでの取り組みは一つの成功事例だと思います。「7つの習慣®」自体は重要な研修だと感じますが、学ぶことと実践することは別領域であり、受講して満足する人と日々の実践に取り入れている人とでは全く違います。過去に何らかの研修を受けてその後に実践できているかいないかで言うと、後者のほうが圧倒的に多いと思います。実際に私自身、5年前に2日間の「7つの習慣®」研修を受けたことがあり、その時の受講後の自分と今回のLMCAでの「7つの習慣®」受講後の自分とでは得るものが全く違いました。ポイントは「7つの習慣®」の前半部分(第1~第3の習慣)のゴールである自立(私的成功)がどこまでできているかで、ここがおろそかだと後半部分(第4~第6の習慣)へ進めるどころか「7つの習慣®」の実践も何もない。その自立を左右するのが第2の習慣で作成する「ミッション・ステートメント」だと私は思います。以前受けた「7つの習慣®」研修では、第1~第7の習慣までコンテンツは一通り理解したつもりでも、時間の制約でミッション・ステートメントは草案までしか作成できず、その後、通常業務に戻ってから完成させることはありませんでした。今回のLMCAでは時間をかけ、このミッション・ステートメント作成と最後まで向き合うことができました。自立(私的成功)の核となるミッション・ステートメントを完成させること、自分の言葉として確立させるところを着地点とすることで自立の質を飛躍的に高めてくれたと感じています。

【実践事例インタビュー④】 私的成功は公的成功に先立つ

第4~第6の習慣は「公的成功」の習慣と言われていますが、中でも実践していて一番難しいと感じるのが第5の習慣の「傾聴」ですね。今まで当たり前のように出来ていると思っていましたが、実際はメンバーの話を聞いていても自分の中である程度の答えを用意したまま聞いていた自分に気付かされました。また、いざ傾聴を実践しようとしても、いつでも上手くいくとは限りません。その時々の自分や相手の感情の起伏によって、どうしても上手くいかないことだってあります。そんな時こそまずは第1の習慣の「刺激と反応」に戻って自分のスタンスを考えるようにしています。第4~第6の習慣(公的成功)が難しいと感じたら、第1~第3の習慣(私的成功)に立ち返る。私的成功なくして公的成功はありえないという事実を日々実感しています。

【実践事例インタビュー⑤】 プライベートでも、ビジネスでも

第1の習慣の「刺激と反応」での学びは予想以上に大きかったです。以前は妻や子供に対してもすぐ反応的になりがちだった私も、一旦受けて飲み込み、自分の反応を選択できるようになりました。特に妻から「最近変わったね」と言われた時はとても嬉しかったことを覚えています。プライベートでは少年野球の監督も務めていますが、今までは精神論やプラス思考といったものを自分なりの言葉で伝えていましたが、夢や目的を持って始めることや、目標の大切さなど、「7つの習慣®」の考え方を噛み砕いて伝えることで子供たちの目的意識を高めることができます。例えば、子供たちにとって嫌な練習(走り込み、体力づくり)も第2領域活動として伝えることで取り組み方に変化が見られるようになりました。もちろん仕事でも大きな変化があります。スケジュール管理においても優先順位付けや将来の自分への投資ができるようになってきました。コンサルタントとして、お客さまが抱える表面的な問題のみを捉えるのではなく、そもそも何がその問題を引き起こしているのかという本質的なニーズや課題を掴めるゆとりが出てきています。

変革の火種を絶やさず、世の中に偉大な貢献を
(末永氏、柏井氏)

リーダーになる前に6ヶ月間もかけてトレーニングを行う会社というのは私たちは聞いたことがありません。費やす時間とコストの効率性だけを考えると、奇抜な取り組みと思われるかもしれません。しかし、勇気を持って古いやり方を打ち破り、前代未聞の変革に挑戦し、「7つの習慣®」から得た学びであるインサイド・アウトのアプローチから個人と人間関係の効果性を高めることでしか、長期的かつ継続的に望む結果は得られないと信じています。LMCAはまだまだ変革への火種をつくったばかりです。これからこの火種を絶やさず、大きな火にしていくことで、メットライフのビジョン実現にとどまらず、世の中に偉大な貢献をしていきたいと考えています。