
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)は、「ダイバーシティ(多様性)」「エクイティ(公平性)」「インクルージョン(包括性)」を指す言葉です。この記事では、DE&Iの定義や歴史、エクイティ(公平性)の役割と重要性などについて解説します。参考にしてください。
目次
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)とは
DE&Iの基本的な定義や歴史とその進化、導入する意義について解説します。
DE&Iの基本的な定義
DE&Iは、「ダイバーシティ(多様性)」「エクイティ(公平性)」「インクルージョン(包括性)」を組み合わせた言葉です。性別や年齢、国籍などの多様な違いを受け入れ、尊重し、社会や組織に活かすことを目指しています。企業がD&Iの理念に基づいて行動すると、多様な背景や経験が尊重され、個々の能力が活かされる環境が生まれます。
DE&Iの歴史とその進化
以前は、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)と呼ばれていたものが、近年ではDE&Iと呼ばれるようになりました。背景には、米国でのマイノリティに対する社会的不平等の問題があります。差別をなくし、機会を平等にするだけでは不十分だという認識が広がり、社会構造上の不平等が注目されるようになリました。
DE&Iを導入する意義
DE&Iの導入は、企業に多くの意義をもたらします。多様な背景や経験を持つ人材が集まることでイノベーションが促進され、新しいアイデアや解決策が生まれやすくなります。これにより、企業の競争力向上につながるでしょう。また、DE&Iの取り組みを対外的に発信することで、社会的信頼や企業価値が高まり、ブランドイメージも向上します。
エクイティ(公平性)の役割と重要性

DE&Iの考え方の1つである「エクイティ(公平性)」の定義やその背景、具体例、取り組みについて解説します。
エクイティの定義とその背景
エクイティは、「公平性」を表す英語であり、各従業員の異なる出発点に着目して、それぞれに合ったサポートをすることを意味します。この考え方は、どのような状況にある従業員でも公平に活躍できる環境を整えるために、重要です。近年、注目されている背景には、本人の努力だけでは解消できない社会構造の不均衡が明らかになったことがあります。
エクイティの具体例
エクイティの具体例は、以下のとおりです。
・男女差別のない職場環境を作る
・労働賃金の格差を解消する
・雇用における不公平な待遇をなくす
・マイノリティ問題を解決する
・性別や年齢、国籍、宗教に関係なく、多様な人材を確保する
上記のように、すべての人が公平に生活できる社会を目指す意識が求められています。
企業におけるエクイティ推進のポイント
企業においてエクイティ推進に取り組む際には、綿密な戦略が求められます。予算を確保しても、効果的な実施方法を知らなければ意味がありません。導入前に、以下のポイントを確認しましょう。
・全従業員が協力して取り組める環境にする
・DE&Iを優先事項として明確にする
・従業員が挑戦できる機会を提供する
・従業員から意見を収集する
エクイティとダイバーシティのバランスの取り方
エクイティとダイバーシティは、組織や社会の成長と進化を支えるために、互いに補完し合う要素です。エクイティは、すべての人に平等な機会を提供することを目指し、ダイバーシティは、異なる背景や視点を持つ人々を組織に取り込むことを意味します。
アンコンシャス・バイアスとは?

組織がDE&Iを進める際、アンコンシャス・バイアスへの対策は必要不可欠です。ここでは、そもそもアンコンシャス・バイアスとはなにか、職場におけるアンコンシャス・バイアスの影響、対策について解説します。
アンコンシャス・バイアスの意味
アンコンシャス・バイアスは、無意識による「偏見」や「思い込み」を表す用語です。誰でも多かれ少なかれアンコンシャス・バイアスを持っているものです。一人ひとりがその前提を意識し、注意深く行動することで、よりよい職場や社会の実現の一助になるはずです。以下で、職場におけるアンコンシャス・バイアスの影響、対策について解説します。
職場におけるアンコンシャス・バイアスの影響
アンコンシャス・バイアスは、個人のコミュニケーションを妨げ、モチベーションを低下させることで、信頼関係を損なう悪循環を引き起こします。また、組織においては、偏見が外部からの信用を低下させ、ブランドイメージを傷つけるリスクがあります。
職場におけるアンコンシャス・バイアスの対策
アンコンシャス・バイアスに陥らないようにするためには、「自分の判断が偏っていないか」を意識し、反対意見や批判的な視点にも目を向けることが重要です。肩書きに頼らず、客観的な視点を持ち、多様な価値観を認める姿勢が必要です。異なる価値観の背景を理解し、相手を受け入れることで信頼関係が築けます。
5つのアンコンシャス・バイアス
職場に影響を及ぼすバイアスとして、5つの主要な種類を紹介します。
・正常性バイアス:異常事態が発生しても、自分には関係ないと感じるバイアス
・集団同調性バイアス:周囲の意見に合わせ、自分の考えを抑えるバイアス
・確証バイアス:自分に都合のよい情報だけを集め、自分の意見を固定化するバイアス
・ジェンダーバイアス:性別に基づく固定観念が行動や言動に影響を与えるバイアス
・慈悲バイアス:特定の対象者に過度に配慮するバイアス
DE&I推進に成功した企業の事例
DE&I推進に成功した企業の事例を2つピックアップして紹介します。
株式会社ニチレイフーズの事例
株式会社ニチレイフーズでは、2022年にダイバーシティ推進部を設立し、多様な従業員が特技を活かし、やりがいを感じて働ける環境の整備を目指しています。女性活躍をDE&I推進の重要課題とし、キャリア支援やネットワーク構築、福利厚生の充実を通じて、各自のライフステージに寄り添った施策を展開しています。
MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社の事例
MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社では、多様な従業員が能力を発揮できる環境を整え、新たなイノベーションと企業価値の向上を目指しています。意思決定層の多様性を確保し、ワークライフバランスを支える制度を充実させるとともに、障がい者やLGBTQへの配慮にも取り組んでいます。
DE&Iと企業成長の関係
DE&Iが企業の業績に与える影響とイノベーション、企業価値の向上について解説します。
DE&Iが企業の業績に与える影響
DE&Iを重視することで、企業の財務面や文化面に好影響を与えることが多くの研究で示されています。マッキンゼー・アンド・カンパニーが2018年に実施した調査によると、経営陣の性別の多様性が上位4分の1の企業は、下位4分の1に比べて収益性が21%高いと示されています。
※参考:ダイバーシティとインクルージョンが組織体に与える影響の把握
イノベーションと企業価値の向上
企業がDE&Iを重要視すると、イノベーションを創出しやすくなり、企業価値が向上します。年齢、性別、価値観、経歴などが異なる多様な人材が集まることで、これまでにない新しい意見やアイデアが生まれ、商品やサービスの質向上につながると考えられます。
まとめ

ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)は、「ダイバーシティ(多様性)」「エクイティ(公平性)」「インクルージョン(包括性)」を表す用語です。DE&Iの取り組みを対外的に発信し、社会的信頼や企業価値を強化し、ブランドイメージを向上させましょう。
最高の業績を上げている組織は、常に以下の4つの点を適切に実施しています。
・各階層で優れたリーダーを育成する
・個々人に効果的な習慣を形成する
・包括的で信頼性の高い文化を構築する
・共通の実行システムにより最重要目標を追求する
フランクリン・コヴィーは、上記の4つの重要領域における組織の行動変容の実現を通して
「お客様の成功」に貢献するサービス提供や支援をしています。人材育成や、組織風土の醸成や変革などご検討されている方はこちらよりお気軽に問い合わせください。








