アンコンシャス・バイアスをはかるためのクイズ|具体例と対処法を徹底解説!

アンコンシャス・バイアスとは、個人の過去の経験に基づく、無意識の思い込みのことです。人材や働き方の多様化が急速に進んでいる現代においては、アンコンシャス・バイアスへの対応がますます重要になってきています。この記事は、アンコンシャス・バイアスとは何か、どのような悪影響があるのか、組織として対策を行うメリットなどを解説します。また、具体的な施策としてクイズやゲームも紹介します。自社の快適な職場や組織作りに役立ててください。

アンコンシャス・バイアスとは?

アンコンシャス・バイアス(Unconscious Bias)とは「偏ったものの見方」などと訳される、個人の過去の経験に基づく、無意識の思い込みのことです。ここではアンコンシャス・バイアスが引き起こされる要因、具体的な例、アンコンシャス・バイアスが注目される背景について解説します。

自分では気づかない無意識の思い込み

アンコンシャス・バイアスが引き起こされる要因は、無意識の思い込みです。例えば自分のこだわりやコンプレックス、自己防衛などのエゴに起因する思い込みがあります。また、育った環境や文化、受けた教育などもアンコンシャス・バイアスを形成する要因です。

つまり、アンコンシャス・バイアスを引き起こすのは、必ずしも意志や悪意ではありません。物事を素早く処理するために無意識に判断する脳の仕組みによって生じます。

アンコンシャス・バイアスの具体例

アンコンシャス・バイアスの具体例は多岐にわたります。例えば性別、宗教、肌の色、出身地などについて、無意識で判断することがあります。

また、自分の経験がバイアスの要因になることもめずらしくありません。例えば特定の名前を持つ人を無意識に避けたり、話し方で人柄を決めつけたりすることもしばしばです。

多様性を受け止めるために求められる対策

アンコンシャス・バイアスが企業で注目されているのは、多様な働き方を受け入れるために必要な考え方であるためです。

日本の少子高齢化による人口減少に起因する労働力不足などを背景に日本では外国人労働者の割合が増え、異なった文化や常識が職場に存在するようになりました。また、働き方や労働に対する価値観が多様化する中、固定観念に基づいた慣習や意思決定の裏にあるアンコンシャス・バイアスは、人間関係や従業員のモチベーションを悪化させる要因の一つとして注目されるようになってきています。このような環境において企業に求められているのは、アンコンシャス・バイアスが組織や個人に悪影響を与えないようにする対策です。

アンコンシャス・バイアス・クイズ

アンコンシャス・バイアスの対策を講じるためには、現状把握が必要です。その方法としては、クイズ形式のアンケートが効果的です。下記で具体例を20問紹介します。

・血液型で性格判断をすることがある
・飲み会を断るのはわがままだと思う
・出身地・出身国が違う人との会話で違和感を覚えることが多い
・「親が単身赴任中」と聞くと親は男性を連想する
・「常識」や「当たり前」などの言葉をよく使う
・社会人ならば結婚して家庭を持つべきだと思う
・上司が女性であるのが嫌だ
・ 共働きで子どもが病気になった場合は、母親が休むべきだと思う
・職場の雑用は女性が行うべきだと思う
・受付・事務職と聞くと女性を連想する
・女性と男性で人事評価制度は分けるべきだ
・リーダーや管理職になりたい女性は男性に比べて少ないと思う
・子育て中の社員が責任ある業務を行うのは難しいと思う
・男性が育児や介護をするべきではないと思う
・定時で帰る社員は昇進するべきではないと思う
・LGBTに対して戸惑いを感じる
・LGBTは普通の職場にいない・いるべきでないと思う
・障がい者はルーティン・ワークしかできないイメージがある
・外国人労働者は日本の企業文化を理解できないと思う
・年配になるほど頭が固くなると思う

アンコンシャス・バイアスの悪影響

アンコンシャス・バイアスを放置すると組織と個人に悪影響、悪循環を与えます。

職場への悪影響

アンコンシャス・バイアスは多様な人材や考え方を制限しやすい傾向があります。こうした傾向は、例えば自社をグローバル化したい場合や海外進出を阻害する要因となるでしょう。また、多様な人材がいないために、組織としての創造性や柔軟性が失われる恐れもあります。

個人への悪影響

アンコンシャス・バイアスは、セクシャル・ハラスメントやジェンダー・ハラスメントなどの悪影響を及ぼすことがあります。その被害者はストレスを受けたり、仕事への意欲がなくなったりしてしまうでしょう。こうした現状は、女性活躍社会や多様な働き方を推奨する働き方改革などによって改善が進められていますが、依然として十分ではありません。

アンコンシャス・バイアスに対処することで得られる効果

偏ったものの見方であるアンコンシャス・バイアスに対処することで、総合的に企業が成長します。ここでは、正しい評価制度の構築、ハラスメントの予防・防止、社員のモチベーション向上施策などの対処によって、職場や社員にどのような効果が出るのか解説します。

組織における正しい評価制度の構築

アンコンシャス・バイアスへの対処策の1つは、偏った見方を排した正しい評価制度の構築です。例えば構造化面接は、質問項目と評価基準が決まっており、面接する側の偏った見解が入りにくいように設計されています。このような客観的な評価が行われることで、適材適所の人材配置や社員の順調なキャリア形成などが実現できます。

ハラスメントの予防・防止

社員が日頃の言動について省みるための機会を与えることで、ハラスメントの予防・防止ができます。ハラスメントは、無意識や習慣などで生じることも少なくありません。そのため、従業員に対してアンコンシャス・バイアスに対する教育を実施することは、ハラスメントを減らすために効果的です。

社員のモチベーション向上

正当な評価制度の構築やハラスメントの予防・防止などの対策を行うと、従業員のストレスが減り、仕事に対するモチベーションが向上します。従業員が本来持つスキルやポテンシャルを発揮してもらうためには、インクルーシブな状態(安心・安全に業務できる環境)を整えることが重要です。

アンコンシャス・バイアスに対処するためのステップ

アンコンシャス・バイアスに対処するには、「基礎知識を持つ」「自分を観察する」「対処方法を学ぶ」の3ステップに分けた社内研修・トレーニングが必要です。

アンコンシャス・バイアスの存在を認識する

最初のステップは、世の中にアンコンシャス・バイアスというものが存在することを知る、認めることです。本記事で解説しているようなアンコンシャス・バイアスが起きる要因や具体例などを説明します。

自分の中のアンコンシャス・バイアスを認識する

次のステップは、自分自身の心を観察し、アンコンシャス・バイアスがあることを認める段階です。アンコンシャス・バイアスは自分では認識しにくいため、クイズやゲームを通じて自覚を促すとよいでしょう。

アンコンシャス・バイアスへの対処法を理解する

最終ステップでは、自分にあるいは組織に、アンコンシャス・バイアスが存在していると認識したうえで、対処することを学びます。対処法は、評価制度の更新など組織レベルのものから、異なる考え方の人との対話方法を学ぶなど個人レベルのものまでさまざまです。

アンコンシャス・バイアスに気づくためのゲーム3選

アンコンシャス・バイアスの研修に活用される代表的なゲームとして「NASAゲーム」「クロスロード・ダイバーシティゲーム」「バーンガ」を紹介します。

NASAゲーム

NASAゲームはチームの合意形成を学べるゲームです。1チーム5名程度、所要時間は1~3時間程度です。各アイテムを表すカードがあるとよいですが、なくてもできます。

ゲームのやり方

NASAゲームは、チーム全員がトラブルによって不時着した宇宙船のクルーという設定です。船内に残ったのは15アイテムだけで、生還するためには、全アイテムの優先順位を正しく決めなければなりません。

1.個人ごとに優先順位を決めます
2.チームで議論・相談して優先順位を決めます
3.NASAの解答と比較しながら、点数を付けます

ゲームの結果(得点)は、通常、個人成績よりチーム成績が上になるはずです。このことを通じて、異なった考え方を取り入れて合意形成する大切さを学べます。

クロスロード・ダイバーシティゲーム

ゲームで取り組む設問は、解決が難しくジレンマを含むものばかりです。個人の決断を参加者同士で意見交換することで、共感や対話の重要性、自分の偏った見方の気づきなどを得られます。1チーム5~7人程度(奇数)で行い、1回45分程度です。

ゲームのやり方

以下のような問題が出ます。

・あなたは被災地の市職員です。非常食が届きましたが、避難住民全員に行き渡る量ではありません。あなたは食料を配りますか。

1.設問を読み上げます
2.メンバー各自が「Yes」か「No」を決断します(考える時間は5秒程度)。
3.一斉に答えを公表します(※Yes・Noのカードを用意しておくとよい)
4.設問についてディスカッションする
5.多数派と少数派の意見をそれぞれまとめる

多数派を獲得した意見を出した人に対して、勝者の印である紺の座布団を渡します。ただし、このゲームで大切なポイントは、多様な意見を尊重することです。そのために、「意見発表後は全員で拍手する」「賛成が1人の意見を出した人に金の座布団を渡す」というルールもあります。

バーンガ

バーンガは異文化の組織に入った際の自分の気持ちを疑似体験できるゲームです。グループごとにページワン(トランプゲームの一種)のローカル・ルールが違っており、参加者はそれに順応しなければなりません。人数は40名程度で3~5グループを作ります。

ゲームのやり方

ローカル・ルールを知らない人にわからないように、ゲームは無言で行います(ジェスチャーは可)。

1.各グループにローカル・ルールを配る
2.ゲームを行う
3.1位と最下位の人がそれぞれ違うグループに移動する
4.移動した人はローカル・ルールが何なのか探りながらゲームを行う

ローカル・ルールを知らないと、正しいと思った行動が裏目に出たり、ルール違反になったりします。つまり、自分が少数者の立場となり、アンコンシャス・バイアスを受ける気持ちを体験できます。

まとめ

アンコンシャス・バイアスは自分ではなかなか気づきにくい偏ったものの見方であり、組織や個人に悪影響を及ぼします。こうした問題に対処するには、従業員に対する研修・トレーニングが重要です。

フランクリン・コヴィーの「アンコンシャス・バイアス」プログラムの特徴

多くの企業でダイバーシティ&インクルージョンに関する何かしらの取り組みが行われています。しかしその取り組みが「ダイバーシティ」という側面、つまり「多様性が存在している」という点にフォーカスするだけでは不十分です。

これらの取り組みを組織のありたい姿にまで結びつけるためには、もう一つの側面にあたる「インクルージョン」、つまり一人一人の持つ多様な価値観を組織と個人が尊重し、活かすことがポイントとなります。

フランクリン・コヴィーの「アンコンシャス・バイアス」は、お互いを1⼈の⼈間として理解し受け⼊れ、リーダーやチームメンバーがバイアスに対して相応しい対処ができるようにすることで、組織全体のパフォーマンス向上ををサポートします。

フランクリン・コヴィー・ジャパンについて

フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社は、「7つの習慣」の著者、スティーブン・コヴィー博士が共同創業者です。人材育成、組織力向上を支援する研修プログラムは米国フォーチュン100社の90%、グローバル・フォーチュン500社の75%に導入され、世界147カ国にて展開されています。単に規制の研修プログラムを実施するのではなく、組織の目標と課題のためのプログラムをプロセスで設計し、行動変容を起こすことやKPIに影響を与えることを目的としたプログラム提供を行っています。

【無料ガイド】アンコンシャス・バイアスをめぐる7つの誤解

アンコンシャス・バイアスは、その名の通り「アンコンシャス(無意識)」のものであるため、特定することが難しく、その影響を知ることもできません。これは複雑な問題であり、時には組織内でも議論の的になることがあります。

そのため「どのように対処すればいいのか」という点について、多くの認識や誤解があるのも不思議ではありません。本資料では、そうした誤解の内容とそれにどう向き合うべきかに関するヒントをご紹介しています。

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