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バーンアウトの立ち直り方は?なりやすい人の特徴や原因、予防方法についても解説!

働く世代の中で、バーンアウトという状況に陥ってしまう人が増えています。企業においても、従業員がバーンアウトになってしまうと、業務に支障が出てしまうだけでなく、休職や退職の原因になってしまう恐れがあります。

本記事では、人材育成を担当している人に向けて、バーンアウトになりやすい人の特徴や原因、立ち直り方、予防法などを解説します。是非、参考にしてください。バーンアウトへの理解が深まる資料をダウンロード >>(無料)

バーンアウトとは?

バーンアウトとは、これまで仕事に真面目かつ精力的に取り組んできた人が、突然仕事への意欲や情熱をなくし、燃え尽きたように働かなくなる状態のことを指します。バーンアウトにより、仕事を休職・退職することになるケースも考えられるため、企業にとっては避けたい事態です。

元々は医療や福祉、教師などの対人サービス業の人に多いとされてきましたが、現在ではさまざまな職種・業種に見られるようになったため、バーンアウト対策を取り組むべき課題とする企業も増えています。

バーンアウトになりやすい人の特徴

バーンアウトは、すべての人がなる可能性があるものですが、なりやすい人には特徴があります。
例えば、真面目で熱心な人や、仕事経験が浅く仕事に対する理想が高い人などが挙げられます。また、仕事上での役割と自分の本来の人格を分けて考えられない人や、それに伴って仕事上での苦情などを自分の責任と捉えて悩んでしまう人も、バーンアウトに陥りやすいと言われています。

企業にとって熱心に働いてくれる従業員の存在は大切であり、だからこそバーンアウトに従業員が陥らないためのサポートやフォローが必要です。

バーンアウトの症状

バーンアウトは一度陥ってしまうと、復調に時間がかかります。周りが早めに気づいて対処することが重要です。

以下では、バーンアウトの主な症状について解説します。

情緒的消耗感がある

バーンアウトの中核的な要素として、情緒的消耗感があります。仕事上で、顧客や同僚、上司と信頼関係を築くために情緒的な力を使いすぎてしまい、エネルギーを消耗し、疲れ果ててしまった状態です。特に、情緒的な力を必要とする対人サービス業でみられやすいとされています。

身体的疲労ではなく情緒的であることがポイントで、相手を思いやり尽くしたものの、そのがんばりに応じた成果が得られないと、情緒的に疲れ果ててしまいます。

脱人格化を起こす

情緒的なエネルギーを使いすぎると、自分を守るために脱人格化を起こしてしまう場合があります。ストレスの原因となる情緒の消耗を防ぐために、情緒的なエネルギーを使わなくなり、思いやりがなくなる、問題が起きたら人のせいにするなど、非人間的な症状が起きてしまいます。

以前と違って行動や言動に余裕がなくなっている従業員がいる場合は、バーンアウト状態に陥っている可能性があるので注意が必要です。

個人的達成感が低下する

バーンアウト状態に陥ってしまう人は、消耗するほど情緒的エネルギーを使って仕事に取り組んできているため、質の高いサービスを提供していたことがほとんどです。しかし、バーンアウトで脱人格化してしまうと顧客や同僚とコミュニケーションの齟齬(そご)が起きたり、大きく仕事の質が低下したりする可能性があります。

さらに、周りからの評価が下がることで自尊心が傷つけられ、達成感ややりがいも得られなくなってしまいます。個人的な達成感の低下は、退職に繋がるケースもあるので、注意が必要です。

もともと高いパフォーマンスができる従業員を失う恐れがあるため、企業にとってバーンアウト対策の必要性は高くなっています。

バーンアウトとうつ病の違い

バーンアウトと類似した症状に、うつ病があります。両者は、無気力になり、精神的に落ち込んでしまう点が似ていますが、異なるものであるため、それぞれに適切に対処することが重要です。

うつ病は、一貫した落ち込んだ状態に加えて、自分自身に対して怒りや罪悪感を持つ状態です。それに対してバーンアウトは、怒りの矛先や責める対象が自分自身以外にもあり、他人にも影響を及ぼすという点が異なっています。

さらにバーンアウトは、罪悪感よりも培ってきたものに対する喪失感やそれに伴う絶望感などを大きく感じてしまうという特徴もあります。

バーンアウトになってしまう原因

これまで一生懸命働いていた人がバーンアウトによって無気力になってしまうのは、以下のような2つの要因が影響していると言われています。

個人要因

まず、個人の性格や特性などによる要因が原因となることがあります。がんばり屋と呼ばれるような何事にも一生懸命取り組むような性格や、常に気を抜かない完璧主義という特性はバーンアウトになりやすいと言われています。

このような人は、他の人に比べて過度なサービス提供をしてしまったり、仕事量が多くなってしまったりすることで心身に負担がかかりやすいため、バーンアウトに繋がりやすくなってしまいます。

また、自身の理想に対してひたむきに仕事をがんばり続けた結果、思ったような成果に繋がらなかったときに、そのギャップを受け入れられずにバーンアウトの症状が出る可能性があります。

環境要因

個人要因の次に、環境的な要因もバーンアウトの原因となります。例えば、長時間労働や重労働、高いノルマ設定などといった、過重負担が挙げられます。

人手不足による長時間労働や休日出勤、ノルマ未達成によるペナルティなど、ストレスの多い職場や業界の場合、バーンアウトに陥る恐れがあります。

職場以外でも、プライベートな問題の深刻化が影響するケースも考えられます。企業がバーンアウトのリスクを低減させるためには、従業員の置かれている環境にも配慮が必要です。

バーンアウトからの立ち直り方

企業では、バーンアウトに陥ってしまった従業員がいた場合、復調できるようにサポートすることも必要です。以下では、バーンアウトからの立ち直り方について具体例を紹介します。

休息をとって体と心を休ませる

バーンアウトした場合、休息をとって体と心を休ませることが必要です。そのまま放置して無理をすると、うつ病になる恐れもあります。

企業側としては、仕事を休むことは甘えではないという考え方を浸透させることも大切です。適切な対処ができるように、医療機関への相談も促したほうがいいでしょう。

睡眠時間を増やす、健康的な食事をする、適度な運動などもストレス解消の有効手段であるため、仕事だけでなくプライベートな時間をしっかりとれるようなサポートが必要です。

働き方を変える

業務による過度のストレスが原因となっている場合は、働き方を変える必要があります。企業は、原因となった業務内容や職場環境を把握し、改善策を投じなければなりません。バーンアウトから復帰した際に、原因となる環境がそのままでは、再発の可能性もあります。

担当業務の負担を減らす、残業や休日出勤を見直し改善する、本人の意向を確認した上で必要であれば部署や役職を変えるなど、できるだけ無理のない働き方ができるように改善が必要です。

新しいことをしてみる

バーンアウトは、何か新しいことに取り組むことも気分転換になり、立ち直るきっかけになるケースがあります。

新しい場所に行ったり、新しい趣味を始めたりするなど、日々のルーチンを断ち切ることで、新鮮な視点が生まれ、心身共に変化が期待できます。

企業としては、バーンアウトによる休職がとれるようにする、新しいチャレンジを支援する環境を整えるなど、サポート体制を整えることが重要です。

バーンアウトを予防する方法

バーンアウトによる損失を防ぐためにも、従業員がバーンアウトの予防に繋がる以下のような生活が送れるよう、企業側でも配慮が必要です。

生活習慣を整える

心身のストレスをため込まないように、生活習慣を整えることが大事です。睡眠時間を十分に取ることや適度な運動が生活リズムを正すのに有効的です。体を動かせば、ぐっすりと眠れるため、疲れをリセットできます。

リモートワークを取り入れている場合は、仕事とプライベートの線引きができているか把握することも重要です。

バランスの取れた食事をする

食事は生活の基本であるため、偏った食事が続くと体調も悪化してしまいます。そのため、バランスのいい食事をすることもバーンアウトの予防に繋がります。偏った食事にならないように注意喚起することも大切です。

企業では、社員食堂を設置する、宅配サービスの利用が できるようにするなどの対策方法があります。

自分を客観的に見つめる

バーンアウトは、仕事上の役割と自分の本来の人格を分けて考えられないと陥りやすい状態です。そのため、冷静に自分を客観的にみて、自分自身と仕事上の役割を分けて考えることが大事です。

自分の性格や特性を変えることはなかなか難しいため、職場内で指摘し合えるような人間関係や、相談しやすい環境を整えておくことも大切です。

バーンアウトで立ち直れないのは「甘え」ではない

バーンアウトは、周りから見ると「やる気がないだけ」「甘えているだけ」に見えてしまうかもしれません。しかし、バーンアウトから立ち直れないことは「甘え」とは違います。

情緒的なエネルギーがない状態の人に、頭ごなしに注意や否定をしても体調や状態はよくなりません。過去と比較して変化が大きい場合、本人ではどうにもならない状態になっている可能性があります。

立ち直るためには、バーンアウトは甘えや怠慢からくるものではなく、蓄積したストレスが原因だという周囲の理解も必要です。

まとめ

バーンアウトは、懸命に働いてきた人が無気力感に襲われ、これまでと同じような業務やコミュニケーションができなくなってしまいます。企業にとっても損失に繋がってしまうため、復調のためのサポートや、バーンアウトにならないための環境づくりが重要です。

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【無料ガイド】バーンアウト(燃え尽き症候群)を防ぐためにリーダーと個人ができること

バーンアウトは、バーンアウト・シンドロームの略語であり、1974年に精神心理学者ハーバート・フロイデンバーガーが用いた造語です。日本では、燃え尽き症候群といわれています。高い意欲で仕事や物事に取り込んでいた人が、心身の疲労の蓄積により燃え尽きたように意欲を失い、社会に適応できなくなる症状です。

では、バーンアウトを防ぐためにできることはなんでしょうか?本ガイドではバーンアウトを防ぐために「リーダーができること」、「個人ができること」についてご紹介します。

ご紹介項目
バーンアウト(燃え尽き症候群とは?)
バーンアウトになることでビジネスにどのような弊害が出るのか?
バーンアウトの原因
バーンアウトを防ぐには
バーンアウトを防ぐためにリーダーができる4つのヒント
バーンアウトを防ぐために個人ができる4つのヒント

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