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リーダーが身につけるべきスキルはマネジメント力か、リーダーシップか?

初めて部下ができたとき、あるいは、チームを任されたとき、自分のリーダーシップやマネジメント力に自信のある人ばかりではないだろう。

自分がリーダーやマネージャーの役割をまっとうするために、本やセミナー、研修で学ぼうとする人もいるかもしれない。

 

世の中には、リーダー、マネージャーのために多くの本が溢れている。
たとえば、マネジメントを学びたければ、ピーター・F・ドラッカー『マネジメント – 基本と原則』(ダイヤモンド社)を薦める人が多い。また、リーダーシップについては、D・カーネギー『人を動かす』(創元社)なども人気だ。

 

しかし、リーダー、マネージャーという役割において「マネジメント力」「リーダーシップ」のどちらかがあれば、部下や仲間がついてきてくれるとは言い切れない。
マネジメント力とリーダーシップは、車の両輪のようにお互いを支え合い、補い合っている。

 

そのことは、もちろん『完訳 7つの習慣 人権主義の回復』の著者であるスティーブン・R・コヴィー博士も指摘している。

マネジメントはボトムライン(最終的な結果)にフォーカスし、目標を達成するための手段を考える。それに対してリーダーシップはトップライン(目標)にフォーカスし、何を達成したいのかを考える。ピーター・ドラッカー(訳注:米国の経済学者)とウォーレン・ベニス(訳注:米国の経済学者)の言葉を借りるなら、「マネジメントは正しく行うことであり、リーダーシップは正しいことを行う」となる。成功の梯子を効率的にうまく登れるようにするのがマネジメントであり、梯子が正しい壁にかかっているかどうかを判断するのがリーダーシップである。

(スティーブン・R・コヴィー『完訳 7つの習慣 人権主義の回復』キングベアー出版 )

 

ともすると役割を混合してしまいそうなリーダーシップとマネジメント力。
その役割をはっきりと区別し、認識しておくことで、自分がリーダー、マネージャーとして何をするべきなのか、自分の頭で整理して考えられるようになる。
リーダーシップとマネジメント力、どちらか片方の勉強ばかりをしていても、それははっきり言って自己満足にすぎないのだ。

 

では、どちらか片方ばかりを意識してしまった場合、どんな結果が待ち受けているだろうか。
これもまた、コヴィー博士がタイタニック号を用いてわかりやすく説明している。

効率的なマネジメントは揃っているけれども効率的なリーダーシップのない状態は、ある人の言葉を借りれば「沈みゆくタイタニック号の甲板に椅子をきちんと並べるようなもの」である。マネジメントが完璧でもリーダーシップの欠如を補うことはできない。ところが、私たちはしばしばマネジメントのパラダイムにとらわれてしまうため、リーダーシップを発揮するのが難しくなってしまうのだ。

(スティーブン・R・コヴィー『完訳 7つの習慣 人権主義の回復』キングベアー出版 )

 

期待を持って与えられたリーダー、マネージャーという役割。「その期待に応えたい」と思う人が多いことだろう。
そのためにも 『7つの習慣』 の一読、または研修を薦めたい。リーダーシップとマネジメント力という両輪を備え、部下や仲間の信頼を集めるリーダーとして躍進していってほしい。

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