株式会社アイシン

「DISCOVERY」と「7つの習慣®」で繋がる若手とマネジメント

目次

    オートマチックトランスミッション(以下AT)、カーナビゲーションシステムの分野で、⼤きな成長を続けている株式会社アイシン。長く続いてきた成功の背景には、⾃らがリーダーとなって新しいシステムや商品を開発し続けようとしてきた、気概のある人材がいます。しかし現状、若手社員にかつてのような元気がなくなってきていることに気づきます。次世代のリーダーたるべき⼈材の活性化のために、教育の仕方を検討する必要が出てきたのです。

    社員教育の根本的なものの⾒方を変えようとしたとき、ディスカバリーと出会います。「当事者意識」「信頼」といった本質を体系⽴てて教育できるディスカバリーのシステムと、「目に⾒える知識や能力、スキルを磨く研修ではなく、目には見えにくい人格の研修をしなくては」と感じていた近藤氏の意識が合致しました。若手社員にディスカバリー研修を導⼊してから⾒えてきたものとは…。

    CHAPTER.1 企業成⻑の鍵を握るのは若手社員の主体性だった

    アイシン・エィ・ダブリュ株式会社は、これまで販売台数、従業員数ともに右肩上がりの成長を遂げてきました。それは創設期より世界初の商品を次々と⽣み出し、ここにしかない価値をお客様に提供し続けた結果です。今後はさらに、国内外問わず、グローバルに活躍できる人材を育てようと考え、全社の活性度を調査する目的で外部の組織診断を行いました。 しかし残念なことに、入社10年未満の若手に活気がないという結果が出てしまったのです。

    2002年以降、これまでの生産に加え、大手自動車メーカーへの納入が開始され、⽣産量と品質の両方を確保するために、組織体制を変えるとともに、コスト・スピード重視のマネジメントを行なった結果、若手社員の主体性が育くまれにくい組織になっていたことがわかりました。若手社員は、忙しさが増す中で、自分で考え行動することから⾔われたことを正確にこなすようになり、やらされてる感に苛まれている状況が見えてきたのです。「近年は、より良い品質の製品をより早く安く量産することで、お客様の期待に応えてきました。求められているものに明確な答えがあった時代でしたね。これからは曖昧かつ不確実で、答えのない時代。今こそ『やり方』を教えるのではなく、常に⾃問自答して『在り方』を学んでもらうような仕掛けが必要でした」と近藤氏。若手社員の人格を主体性のあるものにしていくには、どう教育したらいいのか、苦悩しているときにセミナーで出会ったのが7つの習慣をもとに作成された新入社員育成プログラムであるディスカバリーでした。
    Point
    • 企業の活性化には、若手社員の主体的な行動が必要。
    • ⼊社間もない社員達には「やり方」ではなく「在り方」を教えることが重要。 それにより主体性は育まれ、積極的な改善が生まれる。

    CHAPTER.2 全ての研修をディスカバリーに紐付けることで定着化を図る

    アイシンの新⼊社員教育は、⼊社間もない段階の受講者に、⾃身で考え疑問を抱かせるところから始まります。インストラクターによる⽇常指導で漠然とした疑問を抱かせ、その後2日間のディスカバリー研修でモヤモヤを解消していくのです。

    導入当初はインストラクターのフォロー体制も未熟だったため、研修の内容が一過性のものになってしまっていました。それをよりしっかりと⾝につけさせるため、導⼊5年⽬となる今では、実際に研修で上手くいかず悩むことに対し、「もっとオーナーシップを持って話そう」「別のパラダイムで考えてみたら」と、ディスカバリーのワードを使って常に問いかけを行い、新入社員が自ら答えを出し、行動をするまでの支援を行うようにしました。新入社員教育ではディスカバリー以外の研修も行いますが、全ての研修をディスカバリーに紐づけて考えさせるようにしていきました。 新入社員たちの問題解決への道筋が変化していき、「積極的な姿勢で臨む、まず⾃分で考える、といった⼀見当たり前のようにみえてなかなかできなかったことが⾔動に出るようになりました」と近藤氏。「たとえるなら、ディスカバリーというOSを全若手社員にインストールさせたという感じです。インストールしたては成果が見えにくいものですが、ものの見⽅が変わればやがて行動が変わり、いずれ結果に繋がるはずです。好循環ができ始めているのを感じます」
    Point
    • 若手にはテクニックを伝えるのでは無く、⾃ら考え答えを出させる思考方法を身につけてもらうことが重要。それにより、以降の技術的な研修への理解も格段に上がる。
    • インストラクター自らが率先して問いかける(考え、行動させ、振り返る)ことにより、研修結果の定着度が増す。

    CHAPTER.3 若手社員が早い段階で「本質」を見出せることの価値とは

    ディスカバリーが、アイシンという⼟壌で芽吹くことになったのには、⾃社の製品特性と組織の細分化によるところもありました。

    たとえばATを1つ完成させるには、実に1,000点弱にも及ぶ精密な部品が必要です。若手社員といえども、緻密かつ繊細な仕事が必要とされます。特に若手社員が担当する部品は、ATを構成する精密部品の内の1つの設計やものづくりです。また、従業員数も増え、部署数も2002年頃から約3倍に増え、業務が細分化されました。この様な環境下で若手社員は目の前の業務だけしか見ることができなくなり、”お客様”を意識した仕事をすることが難しくなりました。これまでアイシンが提供してきた価値は「車に乗る人にあたえる感動」と捉えられます。若手社員が目の前にしているのは確かに数百もの部品のうちのほんの1つかもしれません。しかし、作っているのは、その車に乗る人達の感動なのです。 細かな作業の先にある⼤義を思い描ける価値観こそが、ディスカバリーが説くものでした。近藤氏は「今後役職につけば必ず広い視野(=新たなパラダイム)で物事を⾒ることが必要になってきます。そのためには、若手社員のうちにこの価値観を導⼊し、何かに迷ったとき、困難に直面したときに立ち戻れる基本の場所を作ってあげたい」と語ります。  
    Point
    • ⽇々の作業をただこなすのでは無く、常に「何のために」取り組んでいるのか思い起こさせるような問いかけが必要。
    • 役職者に求められる広い視野(=新たなパラダイム)は自然的に身に着けられるものではない。それを見越した上で、社員には事前準備をさせることが必要。

    CHAPTER.4 ディスカバリー・「7つの習慣®」で繋がる若手とマネジメント

    スキルの教育はある意味簡単で、目に見えない部分の教育は難しいのはわかっていました。しかし、ディスカバリーの研修をコツコツと続けてきたことによってパラダイムが変わり、どんな状況でも立ち帰ることができる基本の考え方が⾝についてきました。積極的に仕事と向き合えるようになったと若手社員から声が上がるようになり、主体的に仕事に取り組む若手が増えたと喜ぶマネジメント層も増えてきました。数値としては出てこない付加価値が、徐々に、でも確かに現れているのです。

    今後は、⾃らの意志を持ち自律する若手社員がますます増えていくでしょう。そうなった場合、「マネジメント側もその気概を受け止めるマインドを持たなくてはなりません」と近藤氏。マネジメント側がディスカバリー研修の内容を若手に仕掛け、若手社員の変化に合わせてマネジメント側も変わっていこうとする、この前向きな姿勢の根幹は、「やはりディスカバリーであり、その元となっている「7つの習慣®」ですね。どの階層の社員も、今後もっともっとポジティブなものの⾒⽅をしていくということです」と近藤⽒は語りました。

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