日本企業の「戦略実行力」の問題点が浮き彫りに:フランクリン・コヴィーが、日本のビジネス・パーソンの戦略実行指数を測定

フランクリン・コヴィーは、戦略の実行プロセスを明らかにするために、組織が重要な目標や戦略を確実に実行するには、4つの原則が必要であることをつきとめ、その原則が組織にどのように作用しているのかを調査しました。

4つの原則とは、以下の通りです。

① フォーカス: 組織がどちらの方に向かって、何をすればよいのか定まっている

② レバレッジ: 最重要目標の達成に向けて、数多くあるアクションの中から、もっともインパクトがあり、「てこの原理」が効くものを定めている

③ エンゲージメント: 最重要目標の達成、重要な課題に向けて、主体性を持って能力をフルに発揮し、参加意識が高く、モチベーションが高い状態にある

④ アカウンタビリティ: 決められたことを、継続的にどのような状況であったとしても、責任感をもって取り組み続けている

組織の「実行力」を測りスコア化

 フランクリン・コヴィーは、この4つの原則ごとに、組織が持つ「実行力」を測りスコア化するアセスメントツールとして独自に開発いたしました。組織のリーダーから一般スタッフまでアンケート調査を行い、独自の集計方式によって組織における「実行力」を測定するもので、私たちはこれを「戦略実行力サーベイ」と呼んでいます。

そして、日本の企業が戦略を実行していくプロセスにおいて、この4つの原則がどのような作用しているのかを、大手企業に勤務するビジネス・パーソン1000名に関する調査を行いました。

この調査結果を見る限り、日本の企業において、これら4つの原則が作用しているとは、言い難い状況でした。ここで紹介する調査結果は、日本におけるビジネス・パーソンの「実行力」の平均値ということができるでしょう。

この調査結果をご覧いただければ、日本企業における「実行力」のなさは、逼迫した待ったなしの課題であるとお感じになるでしょう。その調査結果の一端をご紹介します。

【フォーカス】組織の最重要目標について

「会社(または事業部)の最重要目標」については、約3分の1の人しか、「具体的であり、明確な達成基準が設定されている」と答えていません。残りの人は、「目標は具体的で明確ではない」と感じています。最重要目標が現状とのギャップが示されているか、その目標が熱意を持って取り組めているかに関しては、それぞれ約5分の1、約6分の1となっており、大半の人が、現状とのギャップも不明で、熱意もない目標に取り組んでいるという実態となっています。

多くの企業において、この「最重要目標の明確化」がまず大きな課題となっているようです。

 

【レバレッジ】「チームの最重要目標」の達成に向けて、定期的に取り組む「チームの戦略や戦術」について

 

目標を達成するためには、具体的な戦略や戦術が必要となります。しかも、これまでとは異なる成果を得るために、レバレッジが効いたこれまでとは異なる活動・行動が必要となります。

この質問に関しては、いずれの項目においても、低い値となりました。特に「チーム全員がかかわっているか」「12個に絞られているか」については2割以下となっています。「戦略や戦術が見直しもされず、行動変容につながらず、毎週影響を与えることもできず、策定に全員が関わっていない」と答えた人が4割近くいます。この状態では、目指す成果が出ることは難しいでしょう。

 

【エンゲージメント】「スコアボード(視覚化されたツール)」について

モチベーションが上がり、エンゲージメントが高い状態になるには、自分たちが「現在勝っているのか負けているのか」がはっきりと認識できる状態であることが必要です。しかし、大半の組織では、そのような状況ではないようです。目標達成の状況が分かる「スコアボード」に「アクセスできる」人は約6人に1人しかいない状況です。現在、勝っているのか負けているのか分からず、更新のしやすさもないという状況のようです。

【アカウンタビリティ】「チーム・セッション」(最重要目標や戦略の達成に向けた活動、達成状況に関するミーティング)について

目標や戦略の実現に向けた活動は、メンバーそれぞれの強いコミットメントが必要であることは言うまでもありません。つまり、最重要目標や戦略の達成に向け、お互いが進捗を確認し、活動をフォローし合うミーティング(チーム・セッション)が必要です。しかし、ミーティングを「毎週実施している」と答えた人は、おおよそ4人に1人、「視覚化されたツールを使用している」と答えた人は、約15%。約半数の人が、「いずれも該当しない」としており、「重要目標や戦略」に関するミーティングはあまり行われていない状況のようです。日々のルーティンワークなどに追われていると思われます。

まとめ

日本の多くの企業では、重要な目標や戦略に対する実行という課題に対して、厳しい状況にあるという結果となってしまいましたが、現在多くの企業が、コロナ禍において、これまでとは異なる戦略への転換を余儀なくされており、1日も早い戦略の実行が望まれています。今こそ、「戦略の実行力」が必要とされているのではないでしょうか。

そのためには、この「戦略実行サーベイ」によって、組織内の課題を明確にしたうえで、重点的に強化すべきポイントを明らかにし、組織に「戦略実行における4つの原則」を取り入れることが、組織の本当に重要な目標や戦略を達成できることにつながるでしょう。

フランクリン・コヴィーでは、この4つの原則に基づいたコンサルティング・プログラム「実行の4つの規律」をご用意していますので、戦略実行に課題をお持ちの方はお問合せください。

 

より詳しい調査結果はこちらからダウンロードください。

 

 

【調査概要】

■調査対象

・対象者:首都圏、近畿圏、東海圏在住のビジネス・パーソン(25歳~65歳)1000

 

・対象者の役職:事業部長以上、部長クラス、課長・係長クラス、主任以下一般スタッの4

・所属企業規模:1000名規模以上の企業の従業員および経営者層

 

■調査方法

インターネットによる調査

 

【調査レポート】企業の成長につながる、重要な戦略の実行に関する調査

フランクリン・コヴィーは、「重要な戦略や目標がなぜ実行されないのか」というテーマについて、大手企業に勤務するビジネス・パーソン1000名を対象に調査を行いました。
この調査の中で「チームの戦略・戦術を理解していない」個人の割合が6割以上というショッキングな結果が明らかになりました。

現在のような情報社会においては、多くの企業で戦略策定に、時間やリソースをかけ、綿密な戦略を策定されています。特に、このコロナ禍において、多くの企業がこれまでとは異なる戦略への転換を余儀なくされました。

経営コンサルタントとして著名なラム・チャランが「戦略の失敗の70%は、実行のまずさによる。知性やビジョンの欠如によるのではない」と述べているように、今こそ「戦略の実行力」が必要となれているのではないでしょうか。

ここで紹介する調査結果は、日本におけるビジネス・パーソンの「実行力」の平均値ということができます。この調査結果をご覧いただければ、日本企業における「実行力」は、待ったなしの課題であるとお感じになるでしょう。

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