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「実行」には原則があった! 実行の4つの原則とは

組織で戦略が実行されない、あるいは、実行されているはずなのに、結果が出ていない。
こうした課題は誰もが感じることでしょう。

ここで、以下の問いについて考えてみてください。

①あなたの会社には、最重要目標がありますか?また、すぐに言えますか?
②あなたの日々の活動は、会社の最重要目標の達成に結びついていますか?
③あなたの仕事は、自分のベストな才能と情熱を引き出していると言えますか?
④あなたは、自分の仕事の結果に対する責任を負っていますか?

組織が重要な目標を達成するために必要なこと

いかがでしたか?
「これはあたりまえだ。当然できている」「これができていない組織などありえない」という感想でしょうか。あるいは、「実際に会社の最重要目標など知らない」「自分の活動は会社の最重要目標に結び付くような仕事ではないし、特に情熱も才能も関係ない」「会社の結果は自分の責任ではない」と思いましたか?


実際には、多くの人が、後者のネガティブなほうに入ります。実際に調査した結果を見ても、驚くほど低い数値となっていました。
それでも、「そんなはずはない」と思った人は、このあと、自分のチームメンバーや部下に、同じ質問をなげかけてみてください。(驚くような結果となるはずです)

この4つの質問は、組織が重要な戦略を打ち出し、それをメンバーが納得して日々実践し成果を出すまでのプロセスと大きくかかわっています。
当然ながら、組織が重要な戦略を実現するためにはいくつかの原則、組織に必要なコンピテンシーが存在します。そしてこの4つは、組織が重要な戦略を実現するための、原則に結びついています。具体的に紹介しましょう。

4つの原則 フォーカス、レバレッジ、エンゲージメント、アカウンタビリティ


①の質問は、組織にもっとも重要な目標があり、それを知っていること。つまり、「フォーカス: 組織がどちらの方に向かって、何をすればよいのか定まっている」という原則です。

成果を上げるべきメンバーが、それぞれバラバラの目標を持ち、あるいは何十もの目標を持ち、どこにフォーカスすればよいのか分からない状態では、組織の重要な目標を達成できるはずもありません。
最初に必要なことは、リーダーを含むメンバー全員が、同じ最重要目標、重要な戦略を理解し、その達成にまい進していることが必要です。

②の質問は、自分の行動がその最重要目標に対して、何をすればよいか理解し、実際に行っていること、つまり「レバレッジ: 最重要目標の達成に向けて、数多くあるアクションの中から、もっともインパクトがあり、てこの原理が効くものを定めていること」という原則です。

目標の達成、戦略の実現に向けて、よくある見本となる行動パターンは、できる限り数多くの行動を計画し、あらゆることにチャレンジすることでしょう。可能性のあることは何でもやってみるという精神です。
しかし、メンバーの時間と実行力は有限です。可能性のある活動から、その中でもっともインパクトがあるものが何かを定めたうえで、行動することが必要です。多くの組織では、この「てこの原理」を理解することなく、すべてが重要だと言わんばかりに活動しています。
おそらく、組織内のハイ・パフォーマーたちは、この「てこの原理」がどのように効くのかを理解していて、時間とリソースをそこに割くことによって、より高いパフォーマンスを維持しているのです。

③の質問は、自分の行っている活動は才能を引き出し、さらに情熱を持って取り組んでいる、つまり「エンゲージメント: 最重要目標の達成、重要な課題に向けて、主体性を持って能力をフルに発揮し、参加意識が高く、モチベーションが高い状態にある」という原則です。

エンゲージメントとは、人事領域では、会社に対する愛着心や思い入れとされることが多いですが、ここでは、本来の意味に近い「約束」「責務」「関与」という、組織の戦略に対する強い参加意識、高いモチベーションとともに仕事に取り組んでいる状態として使っています。

④の質問は、自分の活動、結果に対して責任を持っている、つまり「アカウンタビリティ: 決められたことを、継続的にどのような状況であったとしても、責任感をもって取り組み続けている」という原則です。

昨今の組織では、現場メンバーのモチベーションを高めたり、エンゲージメントを高めるために様々な策を行ったり、そのマネジメントもリーダーの役割であるという認識は、この10年程度でだいぶ定着してきたように思われます。しかし、実行の観点から見れば、それだけではまだ半分です。どれだけ戦略や戦術を頭で理解したとしても、最終的には、個人の責任感ともいうべきアカウンタビリティが、実行の継続性を決める鍵を握っています。

 

組織が重要な目標や戦略を実現しようとすれば、この4つの原則が必ず作用しています。ここであげた「問い」は、一部に過ぎませんが、この4つの原則を組織内に取り入れることが、成果を出し続ける組織に必要なことではないでしょうか。

 

 

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