セミナー:2013.8.30

創造的な未来に応える21世紀型リーダーシップ
〜先行き不透明な時代だからこそ今から備える〜 2013.8.30

2013年5月に開催されたソリューションセミナーでは、多くの人事担当者や経営者の方々にお集まりいただきました。「スタッフのモチベーションが低い」「度重なるルールの変更や組織改革を試みてもなぜかうまくいかない」という悩みをお持ちの方々も多いと思います。チームや組織のパフォーマンスを今よりも上げていくために、リーダーは何をすべきかについて考えました。

貿易センタービルのカンファレンス会場、150席が満席となった

「知識労働者」の時代に必要なリーダーシップ

故・ピーター・ドラッカー氏は、現代は「知識労働者」の時代であると言っています。かつて産業・工業時代には、労働者は社会の歯車の一つとして捉えられ、仕事を標準化することで誰とでも置き換え可能であると考えられていました。適切に管理し、仕事と相応の報酬を与えていれば、人は問題なく従順に働くという考え方です。しかし現代は知識労働者の時代、つまり自らが考え価値を創造する時代です。そのような状況でただ仕事と報酬を与えているだけでは、労働者が自ら価値を生み出すことは難しいです。モチベーションが低い、パフォーマンスが上がらないなどの組織の問題を抱えている会社は、産業・工業時代特有の管理型マネジメントを行っている可能性が考えられます。フランクリン・コヴィーでは、全ての人には「偉大さ」があると考えています。その人が持つ可能性や価値を引き出すことこそ、真のリーダーシップだと言います。スタッフを歯車として管理をする方法では、その価値を引き出すことはできません。

人材を歯車やコストとしてではなく、人として捉える

人間には4つの欲求があります。「肉体(生きること)」「情緒(愛すること)」「知性(学ぶこと)」「精神(貢献すること)」このどれかひとつでも満たされていないと、仕事に対してのモチベーションは低下してしまいます。4つのうち「精神(貢献すること)」が満たされていない場合を考えてみましょう。例えば社員がその仕事の目的やミッションがわかっていない、もしくは伝えられていない時、どのようなことが起こるでしょうか。「何のために仕事をしているのか」を社員が理解していなければ、仕事に対して情熱は持てず、自ら創造的に仕事に取り組むことはできません。

情熱を持ち創造的な価値を生み出すためには、「世の中に貢献する」などの使命感が必要です。使命感がなければ言われた作業だけをやり続け、自分がその仕事にかかわる意義や価値を感じることができなくなります。その結果、モチベーションは下がってしまうのです。これは「精神(貢献すること)」に対してのマネジメントができていなかった例ですが、このように、自ら考え創造していく時代においては「仕事なのだから、多少のことは我慢して従順に従いなさい」という一方的なマネジメントでは生産性は向上しません。つまり、人間の4つの欲求を満たすマネジメントが必要になります。

会場が思わずうなずくようなわかりやすい例えを交えて説明

フランクリン・コヴィーの「全人格型パラダイム」

フランクリン・コヴィーには「全人格型パラダイム」と呼ばれるフレームがあります。人間の根本的な4つの欲求を満たし尊重することで、社員のモチベーションを高めチームを強くし、パフォーマンスを高める考え方です。リーダーは、部下を歯車ではなく人間としてとらえる必要があります。「今、何を必要としているのか」「どんな特性をもっているのか」など、社員一人ひとりを尊重し「肉体(生きること)」「情緒(愛すること)」「知性(学ぶこと)」「精神(貢献すること)」のニーズを満たすことが大切です。そうすることで、はじめて個人の持っている力を最大限に引き出すことができるのです。

日立グループの導入事例

日本が世界に誇るグローバル企業である日立グループは、2001年より「7つの習慣®」を社内研修に取り入れ、2008年からは「第8の習慣®リーダーシップ」も取り入れています。海外に多くの支店を持つ日立グループで、どのように研修を導入していったのかを日立総合研修所の花松甲貴氏にお話をお伺いしました。日立グループでは、さらなる事業のグローバル展開を支えるため、「知識を基盤とした組織」の実現を目標としています。それは、多様な知識を持った専門職能がそれぞれに自律し、知識を基盤としたコミュニティを形成することです。日立総合経営研修所は、日立グループのグローバル展開に対応できるリーダーを育成する、国内初の企業大学です。日立総合経営研修所では、「知識を基盤とした組織づくり」を実現させるため、自発的に行動をし、周りに働きかけていけるリーダーを育成しています。

日立グループと、フランクリン・コヴィー・ジャパンの出会いは、1999年のことでした。当時ベストセラーになっていた『7つの習慣』を花松氏が手に取ったことが始まりです。当時、支社にいた花松氏は少しずつ仲間を巻き込み、初めは支社だけで「7つの習慣®」の研修を実践していました。それがグループ全体に波及し、現在では3,000人近い社員が研修を受けています。2005年、「第8の習慣®リーダーシップ」プログラムの誕生とともに、これまでの研修をブラッシュアップしました。「第8の習慣®リーダーシップ」は「7つの習慣®」の考え方に「自分のボイス(内面の声)を発見し、それぞれのボイスを発見するよう人を奮起させる」という習慣を加えたプログラムです。

日立グループは、グローバル企業として、現地の企業や住民、スタッフなどのニーズに対して価値を提供し続けなくてはならず、それを推進できるグローバルリーダーの育成が必要でした。この日立グループの育成課題に合致したのが「第8の習慣®リーダーシップ」のプログラムです。現在、日立グループでは、日本だけでなく世界各地での導入を検討しています。担当者の一冊の本との出会いが、情熱と行動によって、地方支社内での研修から、いまや世界各国で活躍するグルーバルリーダーの研修プログラムとして広がろうとしています。

『7つの習慣』との出会いから世界展開までを語っていただいた

リーダーとともに組織が変わっていく

個人ひとり一人が、それぞれの主体性を発揮してこそ組織は強く成長します。組織を変えるのは仕組みやルールの変更だけではありません。部下の主体性を引き出す優れたリーダーシップがあってこそ、組織は変わっていくことができます。そして主体性を持った個人から発せられる変化は、永続的に組織を強くしていくのです。

日立グループは製品だけでなく、いまや世界各国のインフラ事業を担っています。そこに住む人たちのニーズとともに、現地の企業、そして日立グループ自身にも利益をもたらすという高いパフォーマンスが求められます。そのようなグローバルリーダーの育成には「自分のボイス(内面の声)を発見し、それぞれのボイスを発見するよう人を奮起させる」という「第8の習慣®リーダーシップ」が必要だったのです。「第8の習慣®リーダーシップ」は、リーダーとしての不変の原理原則が盛り込まれています。地域や宗教、環境が変わっても通用するメソッドを研修に取り入れること、それが日立にとってのグローバルリーダーの養成に欠かせないことだったのです。リーダーにとってのぶれない軸を持つための研修、それが「第8の習慣®リーダーシップ」です。

多くの方々が最後まで真剣に聞き入り、質疑応答にも多くの方が詰めかけました

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