第１の選択 :
重要軸で行動し、
緊急軸に流されない

思考し、創造し、革新することで報酬を得る知識労働者の世界では、価値を創造するための主要なツールは脳です。脳には、「反応脳」と「思考脳」という2つの基本的な部分があります。

反応脳

私たちの脳のこの部分には、習慣やルーチンがあります。  この脳のおかげで、私たちは同じことについて何度も決断することなく生活することができるのですから、とても大切なことです。  反応脳がなければ、同じスーパーに行くたびに車のGPSを使ったり、PCにログインするたびにパスワードを調べたり、毎日起きたときに朝の習慣を作り直したりしなければならないでしょう。

思考脳

脳のこの部分は、私たちが意識的な選択をする場所です。  私たちは、この脳の部分を使って、問題を解決し、イノベーションを起こし、どこに時間を投資するかを決定することで報酬を得ています。  いつもと同じことをする（反応脳）のではなく、意図的に選択する（思考脳）ことで、私たちは価値を高めていくことができるのです。  反応脳は、これまでうまくいっていた選択を、今後自動的に行えるようにするための場所です。

脳科学によれば、練習を重ねることで、より思慮深く、より見識のある選択ができるように脳を再配線することができるそうです。私たちの人生の質、喜び、幸福を決定するのは、そのような見識のある選択なのです。

時間管理のマトリックスは、あらゆる活動を思考脳で分類するためのツールで、重要だが緊急ではないもの（卓越割いた生産性を実現する第2領域）に重きを置くものです。バイアスがかかっている状態です。第2領域で過ごす時間を増やせば、他人の緊急事態に対処する時間を減らすことができます。

第2領域に入るための鍵は、反応脳の処理を一時停止して、自分に迫ってくるものを明確にし、それが自分の時間とエネルギーを費やす価値があるかどうかを決めることです（一時停止-明確化-判断）。やるかやらないかを決める前に、そのことがどれだけ重要かを意識的に判断する、その選択の瞬間のことです。